「サイクリン依存性タンパク質キナーゼ5」の版間の差分

提供:脳科学辞典
ナビゲーションに移動 検索に移動
編集の要約なし
編集の要約なし
88行目: 88行目:
| [[Tau]]
| [[Tau]]
| S202, T205, T212, T217, S235, S396, S404
| S202, T205, T212, T217, S235, S396, S404
| <ref><pubmed> 10604467 </pubmed></ref><ref name=ref4 />
| <ref name=ref4 />
|-
|-
| [[ニューロフィラメント]]  
| [[ニューロフィラメント]]  
| Lys-Ser-Pro repeats in the tail region on the NFs
| Lys-Ser-Pro repeats in the tail region on the NFs
| <ref><pubmed> 9537991 </pubmed></ref><ref><pubmed> 11248670 </pubmed></ref><ref><pubmed> 7553915 </pubmed></ref><ref><pubmed> 9537991 </pubmed></ref>
| <ref><pubmed> 9537991 </pubmed></ref><ref><pubmed> 11248670 </pubmed></ref><ref><pubmed> 7553915 </pubmed></ref>
|-
|-
| [[Cables]]
| [[Cables]]
| Tyr 15
| Tyr 15
| <ref><pubmed>11854007</pubmed></ref>
| <ref name=ref100><pubmed>11854007</pubmed></ref>
|-
|-
| [[MAP1b]]
| [[MAP1b]]
122行目: 122行目:
| [[Bcl-2]]
| [[Bcl-2]]
|
|
| <ref><pubmed> 18463240 </pubmed></ref><ref name=ref7 />
| <ref name=ref7><pubmed>18463240</pubmed></ref>
|-
|-
| [[β-カテニン]]
| [[β-カテニン]]
130行目: 130行目:
| [[Src]]
| [[Src]]
|
|
| <ref><pubmed> 11854007 </pubmed></ref>
| <ref name=ref100 />
|-
|-
| [[NMDA型グルタミン酸受容体]][[NR2A]]
| [[NMDA型グルタミン酸受容体]][[NR2A]]
198行目: 198行目:
| [[PPARγ]]
| [[PPARγ]]
| S723
| S723
| <ref><pubmed> 20651683 </pubmed></ref>
| <ref name=ref10><pubmed>20651683</pubmed></ref>
|-
|-
| style="text-align:center" colspan="3" | '''神経変性疾患関連'''
| style="text-align:center" colspan="3" | '''神経変性疾患関連'''
212行目: 212行目:
| [[Huntingtin]]
| [[Huntingtin]]
| S434, S1181, S1201
| S434, S1181, S1201
| <ref><pubmed> 15911879 </pubmed></ref><ref><pubmed> 17611284 </pubmed></ref><ref name=ref6 />
| <ref name=ref6><pubmed>15911879</pubmed></ref><ref><pubmed> 17611284 </pubmed></ref><ref name=ref6 />
|-
|-
|}
|}
220行目: 220行目:
 脳発生・発達期に神経細胞の[[移動]]、突起伸長に関与し、活性低下は神経細胞の生存に対するぜい弱性を招く。神経伝達物質の放出やポストシナプス機能にも関与し、脳高次機能への関与が示唆されている。
 脳発生・発達期に神経細胞の[[移動]]、突起伸長に関与し、活性低下は神経細胞の生存に対するぜい弱性を招く。神経伝達物質の放出やポストシナプス機能にも関与し、脳高次機能への関与が示唆されている。


 また、Cdk5はキナーゼとしての機能以外に、[[NMDA型グルタミン酸受容体]]の[[NR2B]]とタンパク質分解酵素カルパインと複合体を形成し、カルパインによるNR2Bの分解を調整しており、Cdk5のタンパク質量の低下はNR2Bのポストシナプスでの量的増加を来す<ref name=ref9><pubmed>17529984</pubmed></ref>。さらに近年、神経細胞以外の細胞での機能が推定されている。オリゴデンドロサイトの分化における機能やCdk5によるPPARγのリン酸化が[[wj:インスリン|インスリン]]抵抗性の発生機序にかかわっている可能性が示唆されている<ref name=ref10><pubmed>20651683</pubmed></ref>。
 また、Cdk5はキナーゼとしての機能以外に、[[NMDA型グルタミン酸受容体]]の[[NR2B]]とタンパク質分解酵素カルパインと複合体を形成し、カルパインによるNR2Bの分解を調整しており、Cdk5のタンパク質量の低下はNR2Bのポストシナプスでの量的増加を来す<ref name=ref9><pubmed>17529984</pubmed></ref>。さらに近年、神経細胞以外の細胞での機能が推定されている。オリゴデンドロサイトの分化における機能やCdk5によるPPARγのリン酸化が[[wj:インスリン|インスリン]]抵抗性の発生機序にかかわっている可能性が示唆されている<ref name=ref10 />。


 Cdk5活性は神経細胞の生存において厳格に制御される必要があるが、神経機能においても同様であり、結合により活性を示さない[[サイクリンE]]との結合もその活性制御に必要であることが示された<ref name=ref8><pubmed>21944720</pubmed></ref>。すなわち、サイクリンE量の低下はCdk5活性の上昇を来し、シナプス数やシナプス可塑性に影響を与えることが示された。
 Cdk5活性は神経細胞の生存において厳格に制御される必要があるが、神経機能においても同様であり、結合により活性を示さない[[サイクリンE]]との結合もその活性制御に必要であることが示された<ref name=ref8><pubmed>21944720</pubmed></ref>。すなわち、サイクリンE量の低下はCdk5活性の上昇を来し、シナプス数やシナプス可塑性に影響を与えることが示された。
230行目: 230行目:
===パーキンソン病、ハンチントン病===
===パーキンソン病、ハンチントン病===


 パーキンソン病<ref name=ref5><pubmed>14595022</pubmed></ref>やハンチントン病<ref name=ref6><pubmed>15911879</pubmed></ref>などの神経変性疾患の病態に関与している可能性が示唆されている。これら病態でもパーキンやハンチンチンがCdk5の基質であり、Cdk5活性の上昇によりリン酸化型が増加することが病態と関連づけられるが、Cdk5が神経細胞死に対して保護的に働き、Cdk5活性が低下する細胞死を引き起こしやすくなるという報告がある<ref name=ref7><pubmed>18463240</pubmed></ref>。
 パーキンソン病<ref name=ref5><pubmed>14595022</pubmed></ref>やハンチントン病<ref name=ref6 />などの神経変性疾患の病態に関与している可能性が示唆されている。これら病態でもパーキンやハンチンチンがCdk5の基質であり、Cdk5活性の上昇によりリン酸化型が増加することが病態と関連づけられるが、Cdk5が神経細胞死に対して保護的に働き、Cdk5活性が低下する細胞死を引き起こしやすくなるという報告がある<ref name=ref7 />。


==関連項目==
==関連項目==

2013年6月6日 (木) 11:41時点における版

大島 登志男
早稲田大学先進理工学部生命医科学科 早稲田大学先端生命医科学センター
DOI XXXX/XXXX 原稿受付日:2013年5月20日 原稿完成日:2013年6月6日 担当編集委員:林 康紀

英:cyclin-dependent kinase 5 英略語:Cdk5

 サイクリン依存性タンパク質キナーゼ5(Cdk5)はサイクリン依存性タンパク質キナーゼ(Cdk)ファミリータンパク質の1つであり、触媒サブユニットとして活性化サブユニットとヘテロダイマーを形成することにより、活性型のセリン・スレオニンキナーゼとなる。他のCdkが細胞増殖の制御に関連し、増殖細胞の細胞周期依存的に活性が変化するのに対し、Cdk5は最終分裂を終え神経細胞が分化することで高い活性を示す。これは活性化サブユニットp35(Cdk5R1)とp39(Cdk5R2)の神経細胞特異的な発現に依存している。Cdk5の発現はユビキタスであるが、神経細胞に高いことが知られている。遺伝子欠損マウスの解析などから、生理的機能としては神経細胞移動や突起伸長などの神経発達に重要な役割を有することが報告されている。さらに、成体脳でも神経伝達物質の放出、シナプス可塑性記憶学習などに関与していることが知られている。またこれらの機能に関連した基質が多数報告されている(表1)。一方、Cdk5活性が上昇することが、アルツハイマー病筋萎縮性側索硬化症パーキンソン病ハンチントン病などの神経変性疾患における神経細胞死と関連していることが示唆されている。

サイクリン依存性タンパク質キナーゼ5とは

サイクリン依存性タンパク質キナーゼ5
PDB rendering based on 1H4L.
Identifiers
Symbols CDK5; PSSALRE
External IDs OMIM123831 MGI101765 HomoloGene3623 GeneCards: CDK5 Gene
EC number 2.7.11.22
RNA expression pattern
PBB GE CDK5 204247 s at tn.png
More reference expression data
Orthologs
Species Human Mouse
Entrez 1020 12568
Ensembl ENSG00000164885 ENSMUSG00000028969
UniProt Q00535 P49615
RefSeq (mRNA) NM_001164410 NM_007668
RefSeq (protein) NP_001157882 NP_031694
Location (UCSC) Chr 7:
150.75 – 150.76 Mb
Chr 5:
24.42 – 24.42 Mb
PubMed search [1] [2]

 サイクリン依存性タンパク質キナーゼ(Cyclin-dependent kinase, Cdk)は細胞周期を制御するタンパク質キナーゼファミリーとして発見された[1]。その中でサイクリン依存性キナーゼ5(Cdk5)はサイクリンDとの結合と高いアミノ酸配列の相同性からCdk5の名前が付けられたが、その後神経細胞に発現しているp35(Cdk5R1)およびp39(Cdk5R2)とヘテロダイマーを形成して活性型のキナーゼとなること判明した。神経細胞特異的な機能が報告されているが、近年、非神経細胞での機能も報告されている。オリゴデンドロサイト分化に必要であることは、Cdk5のコンディショナルノックアウトの表現型からも確認されている。

構造

 他Cdkと同様に、N末側に活性化サブユニットとの結合に必要なα1ヘリックスがあり、C末側はキナーゼドメインがある。その3次元的構造により、ATP結合ポケットがあり、リン酸化により活性化に関連したTループがある。他のCdkではTループ内のThr160がリン酸化されると構造変化を起こすが、Cdk5ではSer159がそれに相当する。また、他のCdkではThr14とTyr15のリン酸化は活性を抑制するが、Cdk5のTyr15のリン酸化は活性を上昇させることが報告されている。

ファミリー

 サイクリン依存性キナーゼファミリーに属する。

表1. サイクリン依存性キナーゼファミリー Wikipediaより[2]
CDK Cyclin partner 機能 ノックアウトマウスでの表現型
Cdk1 Cyclin B M期 胎生致死(~E2.5).
Cdk2 Cyclin E G1/S遷移 体重減少、神経前駆細胞の増殖異常。生存可能であるが、雄雌ともに不妊。
Cyclin A S期, G2期
Cdk3 Cyclin C G1期 ? 異常なし。生存可、生殖可。
Cdk4 Cyclin D G1期 体重減少、インスリン欠乏性糖尿病。生存可能であるが、雄雌ともに不妊。
Cdk5 p35 転写 神経学的異常。出生直後に死亡。
Cdk6 Cyclin D G1期
Cdk11 Cyclin L ? 細胞分裂異常。胎生致死 (E3.5)

遺伝子名はAllen Brain Atlasヘリンクしている。

発現

 Cdk5は神経細胞以外の細胞にも発現しているが、神経細胞で高いレベルの発現がある。細胞質、軸索、樹状突起に主に存在し、一部核にも存在する。

機能

活性調節

 Cdk5はサイクリンDEと結合するが活性化されず、最終分裂を終えた神経細胞に発現しているp35(CdkR1)またはp39(Cdk5R2)と結合することで活性型となる[3]。活性化サブユニットp35 タンパク質は、Cdk5とヘテロダイマー形成後リン酸化され、プロテアソーム系で分解される事により、量的に調整されている[4]。神経細胞の障害などによる細胞内へのカルシウムイオンの流入により活性化したカルパインによりp25に限定分解される[5]。p25はCdk5への結合と活性化に必要なドメインを含んでいる。しかし、リン酸化によりプロテアソーム系への分解へとは進まずCdk5/p25は安定した活性型のキナーゼとなる。さらにp35はN末端のミリストリル化により細胞膜にアンカーしているのに対し、N末を欠くp25は細胞膜にアンカリングせず、細胞質さらにはへ局在を変え、結果的に細胞質や核でのCdk5活性の上昇を来たす。

基質

 サイクリン依存性キナーゼはプロリン指向性セリン・スレオニンキナーゼで基質のリン酸化部位は[S/T]PX[K/R]のコンセンサスモチーフを持つ(S/Tはリン酸化されるセリンスレオニン、 Pはプロリン、Xは不特定のアミノ酸、Kはリジン、Rはアルギニン)。Cdk5は様々な神経細胞特異的な数多くのタンパク質がリン酸化基質として同定されており、それぞれリン酸化による機能制御が報告されている(表2)。

表2. Cdk5の主な基質
Cdk5 基質 リン酸化部位 文献
Cdk5 活性化サブユニット
p35 Ser8, Thr138 [4][6]
p39 [7]
細胞骨格制御
アミロイド前駆タンパク質 Thr 668 [8][9]
Pak1 T212 [10][11]
Nudel [12][13]
Tau S202, T205, T212, T217, S235, S396, S404 [5]
ニューロフィラメント Lys-Ser-Pro repeats in the tail region on the NFs [14][15][16]
Cables Tyr 15 [17]
MAP1b [18][19]
WAVE1 [20]
CRMP2 S522 [21][22]
神経細胞死制御、シナプス伝達、シナプス可塑性、シグナル伝達
Rb S87, 249,780, T252, 373, 821, 826 [23]
MEF2 [24]
Bcl-2 [25]
β-カテニン Tyr 654 [26]
Src [17]
NMDA型グルタミン酸受容体NR2A Ser 1232 [27]
TrkB [28]
STAT3 [29]
P/Q型電位依存性カルシウムチャネル 細胞内ループドメインII, III [30]
DARPP32 Thr75 [31]
シナプシン1 S551, S553 [32]
Munc18 T547, S158 [33][34]
PSD-95 [35]
Amphyphysin-1 S272, 276, 285 [36][37][38]
ErbB [39]
Ephexin-1 [40]
α-キメリン [41]
MEK1 [42]
Doublecortin S297 [43]
JUNK3 [44]
Presenilin 1 T354 [45]
PPARγ S723 [46]
神経変性疾患関連
Parkin S131 [47]
Prx2 T89 [48]
Huntingtin S434, S1181, S1201 [49][50][49]

神経系での機能

 脳発生・発達期に神経細胞の移動、突起伸長に関与し、活性低下は神経細胞の生存に対するぜい弱性を招く。神経伝達物質の放出やポストシナプス機能にも関与し、脳高次機能への関与が示唆されている。

 また、Cdk5はキナーゼとしての機能以外に、NMDA型グルタミン酸受容体NR2Bとタンパク質分解酵素カルパインと複合体を形成し、カルパインによるNR2Bの分解を調整しており、Cdk5のタンパク質量の低下はNR2Bのポストシナプスでの量的増加を来す[51]。さらに近年、神経細胞以外の細胞での機能が推定されている。オリゴデンドロサイトの分化における機能やCdk5によるPPARγのリン酸化がインスリン抵抗性の発生機序にかかわっている可能性が示唆されている[46]

 Cdk5活性は神経細胞の生存において厳格に制御される必要があるが、神経機能においても同様であり、結合により活性を示さないサイクリンEとの結合もその活性制御に必要であることが示された[52]。すなわち、サイクリンE量の低下はCdk5活性の上昇を来し、シナプス数やシナプス可塑性に影響を与えることが示された。

疾患との関わり

アルツハイマー病

 アルツハイマー病患者脳でのp25の増加とCdk5活性の上昇が報告され、p25産生がタウタンパク質の過剰リン酸化と神経細胞死をもたらすという説が提唱されている[5]。しかし、アルツハイマー病では逆にp25量は低下しており、Cdk5活性も必ずしも上昇していないとの反論もある。

パーキンソン病、ハンチントン病

 パーキンソン病[53]やハンチントン病[49]などの神経変性疾患の病態に関与している可能性が示唆されている。これら病態でもパーキンやハンチンチンがCdk5の基質であり、Cdk5活性の上昇によりリン酸化型が増加することが病態と関連づけられるが、Cdk5が神経細胞死に対して保護的に働き、Cdk5活性が低下する細胞死を引き起こしやすくなるという報告がある[25]

関連項目

参考文献

  1. Morgan, D.O. (1997).
    Cyclin-dependent kinases: engines, clocks, and microprocessors. Annual review of cell and developmental biology, 13, 261-91. [PubMed:9442875] [WorldCat] [DOI]
  2. Satyanarayana, A., & Kaldis, P. (2009).
    Mammalian cell-cycle regulation: several Cdks, numerous cyclins and diverse compensatory mechanisms. Oncogene, 28(33), 2925-39. [PubMed:19561645] [WorldCat] [DOI]
  3. Ip, Nancy Y., Tsai, Li-Huei (Eds)
    Cyclin Dependent Kinase 5 (Cdk5)
    Springer, 2008
  4. 4.0 4.1 Patrick, G.N., Zhou, P., Kwon, Y.T., Howley, P.M., & Tsai, L.H. (1998).
    p35, the neuronal-specific activator of cyclin-dependent kinase 5 (Cdk5) is degraded by the ubiquitin-proteasome pathway. The Journal of biological chemistry, 273(37), 24057-64. [PubMed:9727024] [WorldCat] [DOI]
  5. 5.0 5.1 5.2 Patrick, G.N., Zukerberg, L., Nikolic, M., de la Monte, S., Dikkes, P., & Tsai, L.H. (1999).
    Conversion of p35 to p25 deregulates Cdk5 activity and promotes neurodegeneration. Nature, 402(6762), 615-22. [PubMed:10604467] [WorldCat] [DOI]
  6. Kamei, H., Saito, T., Ozawa, M., Fujita, Y., Asada, A., Bibb, J.A., ..., & Hisanaga, S. (2007).
    Suppression of calpain-dependent cleavage of the CDK5 activator p35 to p25 by site-specific phosphorylation. The Journal of biological chemistry, 282(3), 1687-94. [PubMed:17121855] [WorldCat] [DOI]
  7. Tang, D., Yeung, J., Lee, K.Y., Matsushita, M., Matsui, H., Tomizawa, K., ..., & Wang, J.H. (1995).
    An isoform of the neuronal cyclin-dependent kinase 5 (Cdk5) activator. The Journal of biological chemistry, 270(45), 26897-903. [PubMed:7592934] [WorldCat] [DOI]
  8. Liu, F., Su, Y., Li, B., Zhou, Y., Ryder, J., Gonzalez-DeWhitt, P., ..., & Ni, B. (2003).
    Regulation of amyloid precursor protein (APP) phosphorylation and processing by p35/Cdk5 and p25/Cdk5. FEBS letters, 547(1-3), 193-6. [PubMed:12860412] [WorldCat] [DOI]
  9. Maccioni, R.B., Muñoz, J.P., & Barbeito, L. (2001).
    The molecular bases of Alzheimer's disease and other neurodegenerative disorders. Archives of medical research, 32(5), 367-81. [PubMed:11578751] [WorldCat]
  10. Nikolic, M., Chou, M.M., Lu, W., Mayer, B.J., & Tsai, L.H. (1998).
    The p35/Cdk5 kinase is a neuron-specific Rac effector that inhibits Pak1 activity. Nature, 395(6698), 194-8. [PubMed:9744280] [WorldCat] [DOI]
  11. Rashid, T., Banerjee, M., & Nikolic, M. (2001).
    Phosphorylation of Pak1 by the p35/Cdk5 kinase affects neuronal morphology. The Journal of biological chemistry, 276(52), 49043-52. [PubMed:11604394] [WorldCat] [DOI]
  12. Niethammer, M., Smith, D.S., Ayala, R., Peng, J., Ko, J., Lee, M.S., ..., & Tsai, L.H. (2000).
    NUDEL is a novel Cdk5 substrate that associates with LIS1 and cytoplasmic dynein. Neuron, 28(3), 697-711. [PubMed:11163260] [WorldCat] [DOI]
  13. Sasaki, S., Shionoya, A., Ishida, M., Gambello, M.J., Yingling, J., Wynshaw-Boris, A., & Hirotsune, S. (2000).
    A LIS1/NUDEL/cytoplasmic dynein heavy chain complex in the developing and adult nervous system. Neuron, 28(3), 681-96. [PubMed:11163259] [WorldCat] [DOI]
  14. Sharma, P., Barchi, J.J., Huang, X., Amin, N.D., Jaffe, H., & Pant, H.C. (1998).
    Site-specific phosphorylation of Lys-Ser-Pro repeat peptides from neurofilament H by cyclin-dependent kinase 5: structural basis for substrate recognition. Biochemistry, 37(14), 4759-66. [PubMed:9537991] [WorldCat] [DOI]
  15. Grant, P., Sharma, P., & Pant, H.C. (2001).
    Cyclin-dependent protein kinase 5 (Cdk5) and the regulation of neurofilament metabolism. European journal of biochemistry, 268(6), 1534-46. [PubMed:11248670] [WorldCat]
  16. Hisanaga, S., Uchiyama, M., Hosoi, T., Yamada, K., Honma, N., Ishiguro, K., ..., & Kishimoto, T. (1995).
    Porcine brain neurofilament-H tail domain kinase: its identification as cdk5/p26 complex and comparison with cdc2/cyclin B kinase. Cell motility and the cytoskeleton, 31(4), 283-97. [PubMed:7553915] [WorldCat] [DOI]
  17. 17.0 17.1 Smith, D.S., & Tsai, L.H. (2002).
    Cdk5 behind the wheel: a role in trafficking and transport? Trends in cell biology, 12(1), 28-36. [PubMed:11854007] [WorldCat]
  18. Paglini, G., Pigino, G., Kunda, P., Morfini, G., Maccioni, R., Quiroga, S., ..., & Cáceres, A. (1998).
    Evidence for the participation of the neuron-specific CDK5 activator P35 during laminin-enhanced axonal growth. The Journal of neuroscience : the official journal of the Society for Neuroscience, 18(23), 9858-69. [PubMed:9822744] [PMC] [WorldCat]
  19. Pigino, G., Paglini, G., Ulloa, L., Avila, J., & Cáceres, A. (1997).
    Analysis of the expression, distribution and function of cyclin dependent kinase 5 (cdk5) in developing cerebellar macroneurons. Journal of cell science, 110 ( Pt 2), 257-70. [PubMed:9044056] [WorldCat]
  20. Kim, Y., Sung, J.Y., Ceglia, I., Lee, K.W., Ahn, J.H., Halford, J.M., ..., & Greengard, P. (2006).
    Phosphorylation of WAVE1 regulates actin polymerization and dendritic spine morphology. Nature, 442(7104), 814-7. [PubMed:16862120] [WorldCat] [DOI]
  21. Cole, A.R., Soutar, M.P., Rembutsu, M., van Aalten, L., Hastie, C.J., McLauchlan, H., ..., & Sutherland, C. (2008).
    Relative resistance of Cdk5-phosphorylated CRMP2 to dephosphorylation. The Journal of biological chemistry, 283(26), 18227-37. [PubMed:18460467] [PMC] [WorldCat] [DOI]
  22. Uchida, Y., Ohshima, T., Sasaki, Y., Suzuki, H., Yanai, S., Yamashita, N., ..., & Goshima, Y. (2005).
    Semaphorin3A signalling is mediated via sequential Cdk5 and GSK3beta phosphorylation of CRMP2: implication of common phosphorylating mechanism underlying axon guidance and Alzheimer's disease. Genes to cells : devoted to molecular & cellular mechanisms, 10(2), 165-79. [PubMed:15676027] [WorldCat] [DOI]
  23. Lee, K.Y., Helbing, C.C., Choi, K.S., Johnston, R.N., & Wang, J.H. (1997).
    Neuronal Cdc2-like kinase (Nclk) binds and phosphorylates the retinoblastoma protein. The Journal of biological chemistry, 272(9), 5622-6. [PubMed:9038171] [WorldCat] [DOI]
  24. Gong, X., Tang, X., Wiedmann, M., Wang, X., Peng, J., Zheng, D., ..., & Mao, Z. (2003).
    Cdk5-mediated inhibition of the protective effects of transcription factor MEF2 in neurotoxicity-induced apoptosis. Neuron, 38(1), 33-46. [PubMed:12691662] [WorldCat] [DOI]
  25. 25.0 25.1 Cheung, Z.H., Gong, K., & Ip, N.Y. (2008).
    Cyclin-dependent kinase 5 supports neuronal survival through phosphorylation of Bcl-2. The Journal of neuroscience : the official journal of the Society for Neuroscience, 28(19), 4872-7. [PubMed:18463240] [PMC] [WorldCat] [DOI]
  26. Kesavapany, S., Lau, K.F., McLoughlin, D.M., Brownlees, J., Ackerley, S., Leigh, P.N., ..., & Miller, C.C. (2001).
    p35/cdk5 binds and phosphorylates beta-catenin and regulates beta-catenin/presenilin-1 interaction. The European journal of neuroscience, 13(2), 241-7. [PubMed:11168528] [WorldCat]
  27. Li, B.S., Sun, M.K., Zhang, L., Takahashi, S., Ma, W., Vinade, L., ..., & Pant, H.C. (2001).
    Regulation of NMDA receptors by cyclin-dependent kinase-5. Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America, 98(22), 12742-7. [PubMed:11675505] [PMC] [WorldCat] [DOI]
  28. Cheung, Z.H., Chin, W.H., Chen, Y., Ng, Y.P., & Ip, N.Y. (2007).
    Cdk5 is involved in BDNF-stimulated dendritic growth in hippocampal neurons. PLoS biology, 5(4), e63. [PubMed:17341134] [PMC] [WorldCat] [DOI]
  29. Fu, A.K., Fu, W.Y., Ng, A.K., Chien, W.W., Ng, Y.P., Wang, J.H., & Ip, N.Y. (2004).
    Cyclin-dependent kinase 5 phosphorylates signal transducer and activator of transcription 3 and regulates its transcriptional activity. Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America, 101(17), 6728-33. [PubMed:15096606] [PMC] [WorldCat] [DOI]
  30. Tomizawa, K., Ohta, J., Matsushita, M., Moriwaki, A., Li, S.T., Takei, K., & Matsui, H. (2002).
    Cdk5/p35 regulates neurotransmitter release through phosphorylation and downregulation of P/Q-type voltage-dependent calcium channel activity. The Journal of neuroscience : the official journal of the Society for Neuroscience, 22(7), 2590-7. [PubMed:11923424] [PMC] [WorldCat] [DOI]
  31. Bibb, J.A. (2003).
    Role of Cdk5 in neuronal signaling, plasticity, and drug abuse. Neuro-Signals, 12(4-5), 191-9. [PubMed:14673205] [WorldCat] [DOI]
  32. Matsubara, M., Kusubata, M., Ishiguro, K., Uchida, T., Titani, K., & Taniguchi, H. (1996).
    Site-specific phosphorylation of synapsin I by mitogen-activated protein kinase and Cdk5 and its effects on physiological functions. The Journal of biological chemistry, 271(35), 21108-13. [PubMed:8702879] [WorldCat] [DOI]
  33. Shuang, R., Zhang, L., Fletcher, A., Groblewski, G.E., Pevsner, J., & Stuenkel, E.L. (1998).
    Regulation of Munc-18/syntaxin 1A interaction by cyclin-dependent kinase 5 in nerve endings. The Journal of biological chemistry, 273(9), 4957-66. [PubMed:9478941] [WorldCat] [DOI]
  34. Fletcher, A.I., Shuang, R., Giovannucci, D.R., Zhang, L., Bittner, M.A., & Stuenkel, E.L. (1999).
    Regulation of exocytosis by cyclin-dependent kinase 5 via phosphorylation of Munc18. The Journal of biological chemistry, 274(7), 4027-35. [PubMed:9933594] [WorldCat] [DOI]
  35. Morabito, M.A., Sheng, M., & Tsai, L.H. (2004).
    Cyclin-dependent kinase 5 phosphorylates the N-terminal domain of the postsynaptic density protein PSD-95 in neurons. The Journal of neuroscience : the official journal of the Society for Neuroscience, 24(4), 865-76. [PubMed:14749431] [PMC] [WorldCat] [DOI]
  36. Floyd, S.R., Porro, E.B., Slepnev, V.I., Ochoa, G.C., Tsai, L.H., & De Camilli, P. (2001).
    Amphiphysin 1 binds the cyclin-dependent kinase (cdk) 5 regulatory subunit p35 and is phosphorylated by cdk5 and cdc2. The Journal of biological chemistry, 276(11), 8104-10. [PubMed:11113134] [WorldCat] [DOI]
  37. Tan, T.C., Valova, V.A., Malladi, C.S., Graham, M.E., Berven, L.A., Jupp, O.J., ..., & Robinson, P.J. (2003).
    Cdk5 is essential for synaptic vesicle endocytosis. Nature cell biology, 5(8), 701-10. [PubMed:12855954] [WorldCat] [DOI]
  38. Tomizawa, K., Sunada, S., Lu, Y.F., Oda, Y., Kinuta, M., Ohshima, T., ..., & Matsui, H. (2003).
    Cophosphorylation of amphiphysin I and dynamin I by Cdk5 regulates clathrin-mediated endocytosis of synaptic vesicles. The Journal of cell biology, 163(4), 813-24. [PubMed:14623869] [PMC] [WorldCat] [DOI]
  39. Fu, A.K., Fu, W.Y., Cheung, J., Tsim, K.W., Ip, F.C., Wang, J.H., & Ip, N.Y. (2001).
    Cdk5 is involved in neuregulin-induced AChR expression at the neuromuscular junction. Nature neuroscience, 4(4), 374-81. [PubMed:11276227] [WorldCat] [DOI]
  40. Fu, W.Y., Chen, Y., Sahin, M., Zhao, X.S., Shi, L., Bikoff, J.B., ..., & Ip, N.Y. (2007).
    Cdk5 regulates EphA4-mediated dendritic spine retraction through an ephexin1-dependent mechanism. Nature neuroscience, 10(1), 67-76. [PubMed:17143272] [WorldCat] [DOI]
  41. Qi, R.Z., Ching, Y.P., Kung, H.F., & Wang, J.H. (2004).
    Alpha-chimaerin exists in a functional complex with the Cdk5 kinase in brain. FEBS letters, 561(1-3), 177-80. [PubMed:15013773] [WorldCat] [DOI]
  42. Sharma, P., Veeranna, Sharma, M., Amin, N.D., Sihag, R.K., Grant, P., ..., & Pant, H.C. (2002).
    Phosphorylation of MEK1 by cdk5/p35 down-regulates the mitogen-activated protein kinase pathway. The Journal of biological chemistry, 277(1), 528-34. [PubMed:11684694] [WorldCat] [DOI]
  43. Tanaka, T., Serneo, F.F., Tseng, H.C., Kulkarni, A.B., Tsai, L.H., & Gleeson, J.G. (2004).
    Cdk5 phosphorylation of doublecortin ser297 regulates its effect on neuronal migration. Neuron, 41(2), 215-27. [PubMed:14741103] [WorldCat] [DOI]
  44. Li, B.S., Zhang, L., Takahashi, S., Ma, W., Jaffe, H., Kulkarni, A.B., & Pant, H.C. (2002).
    Cyclin-dependent kinase 5 prevents neuronal apoptosis by negative regulation of c-Jun N-terminal kinase 3. The EMBO journal, 21(3), 324-33. [PubMed:11823425] [PMC] [WorldCat] [DOI]
  45. Lau, K.F., Howlett, D.R., Kesavapany, S., Standen, C.L., Dingwall, C., McLoughlin, D.M., & Miller, C.C. (2002).
    Cyclin-dependent kinase-5/p35 phosphorylates Presenilin 1 to regulate carboxy-terminal fragment stability. Molecular and cellular neurosciences, 20(1), 13-20. [PubMed:12056836] [WorldCat] [DOI]
  46. 46.0 46.1 Choi, J.H., Banks, A.S., Estall, J.L., Kajimura, S., Boström, P., Laznik, D., ..., & Spiegelman, B.M. (2010).
    Anti-diabetic drugs inhibit obesity-linked phosphorylation of PPARgamma by Cdk5. Nature, 466(7305), 451-6. [PubMed:20651683] [PMC] [WorldCat] [DOI]
  47. Avraham, E., Rott, R., Liani, E., Szargel, R., & Engelender, S. (2007).
    Phosphorylation of Parkin by the cyclin-dependent kinase 5 at the linker region modulates its ubiquitin-ligase activity and aggregation. The Journal of biological chemistry, 282(17), 12842-50. [PubMed:17327227] [WorldCat] [DOI]
  48. Qu, D., Rashidian, J., Mount, M.P., Aleyasin, H., Parsanejad, M., Lira, A., ..., & Park, D.S. (2007).
    Role of Cdk5-mediated phosphorylation of Prx2 in MPTP toxicity and Parkinson's disease. Neuron, 55(1), 37-52. [PubMed:17610816] [WorldCat] [DOI]
  49. 49.0 49.1 49.2 Luo, S., Vacher, C., Davies, J.E., & Rubinsztein, D.C. (2005).
    Cdk5 phosphorylation of huntingtin reduces its cleavage by caspases: implications for mutant huntingtin toxicity. The Journal of cell biology, 169(4), 647-56. [PubMed:15911879] [PMC] [WorldCat] [DOI]
  50. Anne, S.L., Saudou, F., & Humbert, S. (2007).
    Phosphorylation of huntingtin by cyclin-dependent kinase 5 is induced by DNA damage and regulates wild-type and mutant huntingtin toxicity in neurons. The Journal of neuroscience : the official journal of the Society for Neuroscience, 27(27), 7318-28. [PubMed:17611284] [PMC] [WorldCat] [DOI]
  51. Hawasli, A.H., Benavides, D.R., Nguyen, C., Kansy, J.W., Hayashi, K., Chambon, P., ..., & Bibb, J.A. (2007).
    Cyclin-dependent kinase 5 governs learning and synaptic plasticity via control of NMDAR degradation. Nature neuroscience, 10(7), 880-886. [PubMed:17529984] [PMC] [WorldCat] [DOI]
  52. Odajima, J., Wills, Z.P., Ndassa, Y.M., Terunuma, M., Kretschmannova, K., Deeb, T.Z., ..., & Sicinski, P. (2011).
    Cyclin E constrains Cdk5 activity to regulate synaptic plasticity and memory formation. Developmental cell, 21(4), 655-68. [PubMed:21944720] [PMC] [WorldCat] [DOI]
  53. Smith, P.D., Crocker, S.J., Jackson-Lewis, V., Jordan-Sciutto, K.L., Hayley, S., Mount, M.P., ..., & Park, D.S. (2003).
    Cyclin-dependent kinase 5 is a mediator of dopaminergic neuron loss in a mouse model of Parkinson's disease. Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America, 100(23), 13650-5. [PubMed:14595022] [PMC] [WorldCat] [DOI]