「視覚運動性眼振」の版間の差分

編集の要約なし
編集の要約なし
編集の要約なし
3行目: 3行目:
同義語:視運動性眼振  
同義語:視運動性眼振  


 外界が大きく動く時、例えば、電車中でぼんやりと車窓から景色を眺めている時には、流れていく風景を追うよう遅い[[眼球運動]](緩徐相)と、リセットのための緩徐相とは逆向きの速い眼球運動(急速相)が繰り返される。これを視覚運動性眼振(Optokinetic nystagmus)と呼ぶ。視運動性眼振の緩徐相の眼球運動は、周辺視による[[視機性眼球反応]](optokinetic response, OKR)に起因する。視機性眼球反応は、[[網膜]]上の像が外界の動きによってブレないように作用する眼球運動であり、[[前庭動眼反射]]とともに[[姿勢保持]]に重要な役割を演じている。霊長類では、網膜の中心窩に対象を捉えてものを固視する(中心視)のための[[滑動性追跡眼球運動]](smooth pursuit eye movement)が発達している。[[wikipedia:ja:ヒト|ヒト]]や[[wikipedia:ja:サル|サル]]の視運動性眼振の一部はこの滑動性追跡眼球運動に起因する。
 外界が大きく動く時、例えば、電車中でぼんやりと車窓から景色を眺めている時には、流れていく風景を追うよう遅い[[眼球運動]](緩徐相)と、リセットのための緩徐相とは逆向きの速い眼球運動(急速相)が繰り返される。これを視覚運動性眼振(Optokinetic nystagmus)と呼ぶ。視運動性眼振の緩徐相の眼球運動は、周辺視による[[視機性眼球反応]](optokinetic response, OKR)に起因する。視機性眼球反応は、[[網膜]]上の像が外界の動きによってブレないように作用する眼球運動であり、[[前庭動眼反射]]とともに[[姿勢保持]]に重要な役割を演じている。霊長類では、網膜の中心窩に対象を捉えてものを固視する(中心視)のための[[滑動性追跡眼球運動]](smooth pursuit eye movement)が発達している。[[wikipedia:ja:ヒト|ヒト]]や[[wikipedia:ja:サル|サル]]の視運動性眼振の緩徐相の一部はこの滑動性追跡眼球運動に起因する。


== 視機性眼球反応の神経回路と動特性  ==
== 視機性眼球反応の神経回路と動特性  ==
68

回編集