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OCD患者の治療反応性評価基準は、未だ確定的なものはないが、通常はY-BOCS総得点で35%以上の改善を認めれば有効と判定される 12)。そして一旦奏功しても、中断すれば再発する可能性が高く、最低3-6ヶ月、通常は1-2年継続すること、中断する場合は、1-2ヶ月で10-25%のペースで漸減すること、そして再発予防にCBTの併用が推奨されている 12)。 | OCD患者の治療反応性評価基準は、未だ確定的なものはないが、通常はY-BOCS総得点で35%以上の改善を認めれば有効と判定される 12)。そして一旦奏功しても、中断すれば再発する可能性が高く、最低3-6ヶ月、通常は1-2年継続すること、中断する場合は、1-2ヶ月で10-25%のペースで漸減すること、そして再発予防にCBTの併用が推奨されている 12)。 | ||
===薬物療法=== | === 薬物療法 === | ||
薬物療法の第一選択は、OCDの保険適応を有しているSSRI(フルボキサミン、パロキセチン)、あるいはクロミプラミン(アナフラニ―ル)などの強力なセロトニン(5-HT)再取り込み阻害作用をもつ抗うつ薬である。SSRIの副作用は、三環系など他の抗うつ薬に比し軽度で、より安全性に優れるが、吐き気や不安増強などを一過性に認めることがある。これらの標準的な初期用量や投与量を表2に示す33)。 | |||
'''表2.A 2012 Evidence-Based Algorithm for the Pharmacotherapy of Obsessive Compulsive Disorder'''<br> | |||
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これらの効果が不十分な場合、診断の再確認など原因を検討して治療法を再考する。薬物療法では、他のSSRIへの変更、SSRIに少量の抗精神病薬を付加投与する方法などを試みる 12,26)。また観念のみ認める場合、認知的歪みや洞察の修正、治療的動機づけの強化などが必要な場合などでは認知療法が、心理・社会的、人格的要因などの関与が考えられる場合では家族療法など他の精神療法が、それぞれ有効となる。 | これらの効果が不十分な場合、診断の再確認など原因を検討して治療法を再考する。薬物療法では、他のSSRIへの変更、SSRIに少量の抗精神病薬を付加投与する方法などを試みる 12,26)。また観念のみ認める場合、認知的歪みや洞察の修正、治療的動機づけの強化などが必要な場合などでは認知療法が、心理・社会的、人格的要因などの関与が考えられる場合では家族療法など他の精神療法が、それぞれ有効となる。 | ||