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カルモジュリンは脳内で10~100マイクロモル/リットルの濃度で発現しており<ref><pubmed> 15803158 </pubmed></ref>、細胞内で上昇したCa2+と結合し、様々なカルモジュリン結合タンパク質と結合して生理機能を発揮する。カルモジュリン結合タンパク質の多くはCa2+依存的であり、Ca2+/カルモジュリンと結合するが、Ca2+と結合していないカルモジュリンと結合するタンパク質や、Ca2+非依存的に結合するタンパク質も存在する。カルモジュリンの主要な機能は、細胞内のCa2+濃度の変化を感知し、カルモジュリン結合タンパクの機能制御を通じて、細胞機能を制御することであり、その具体的な効果はターゲットとなる下流のタンパク質によって様々に異なる。 | カルモジュリンは脳内で10~100マイクロモル/リットルの濃度で発現しており<ref><pubmed> 15803158 </pubmed></ref>、細胞内で上昇したCa2+と結合し、様々なカルモジュリン結合タンパク質と結合して生理機能を発揮する。カルモジュリン結合タンパク質の多くはCa2+依存的であり、Ca2+/カルモジュリンと結合するが、Ca2+と結合していないカルモジュリンと結合するタンパク質や、Ca2+非依存的に結合するタンパク質も存在する。カルモジュリンの主要な機能は、細胞内のCa2+濃度の変化を感知し、カルモジュリン結合タンパクの機能制御を通じて、細胞機能を制御することであり、その具体的な効果はターゲットとなる下流のタンパク質によって様々に異なる。 | ||
カルモジュリン結合タンパク質としては、環状ヌクレオチド代謝酵素(フォスフォジエステラーゼ<ref>'''S Kakiuchi, R Yamazaki'''<br>Stimulation of the activity of cyclic 3',5'-nucleotide phosphodiesterase by [[calcium]] ion.<br>''Proc. Japan Acad. 46, 387-392'':1970</ref><ref><pubmed> 4315350</pubmed></ref>、アデニル酸シクラーゼ<ref><pubmed>284333 </pubmed></ref><ref><pubmed>2472670 </pubmed></ref><ref><pubmed>1719547 </pubmed></ref>)、膜タンパク質(Plasma membrane Ca2+-ATPase(PMCA)、代謝型[[グルタミン酸]] | カルモジュリン結合タンパク質としては、環状ヌクレオチド代謝酵素(フォスフォジエステラーゼ<ref>'''S Kakiuchi, R Yamazaki'''<br>Stimulation of the activity of cyclic 3',5'-nucleotide phosphodiesterase by [[calcium]] ion.<br>''Proc. Japan Acad. 46, 387-392'':1970</ref><ref><pubmed> 4315350</pubmed></ref>、アデニル酸シクラーゼ<ref><pubmed>284333 </pubmed></ref><ref><pubmed>2472670 </pubmed></ref><ref><pubmed>1719547 </pubmed></ref>)、膜タンパク質(Plasma membrane Ca2+-ATPase(PMCA)<ref><pubmed> 197955 </pubmed></ref><ref><pubmed> 197956 </pubmed></ref><ref><pubmed>2154244 </pubmed></ref>、代謝型[[グルタミン酸]]受容体<ref><pubmed> 9242710 </pubmed></ref><ref><pubmed>10488094 </pubmed></ref>、[[L型カルシウムチャネル]]、IP3 受容体)、リン酸化酵素(ミオシン軽鎖キナーゼ(MLCK)<ref><pubmed> 6896283 </pubmed></ref><ref><pubmed> 3858814 </pubmed></ref><ref><pubmed> 3754463 </pubmed></ref><ref><pubmed> 3800388 </pubmed></ref>、Ca2+/CaM依存的キナーゼI/II/IV、CaMキナーゼキナーゼ、ホスホリラーゼキナーゼ)、 脱リン酸化酵素([[カルシニューリン]])<ref><pubmed> 193860 </pubmed></ref><ref><pubmed> 201280 </pubmed></ref>、 [[細胞骨格]]系タンパク質(カルデスモン、MAP2、アデューシン、カルスペクトリン、ミオシン)、[[一酸化窒素]]合成酵素<ref><pubmed> 1689048 </pubmed></ref><ref><pubmed>2370855 </pubmed></ref>などが知られている。こうした様々なタンパク質と結合し、その活性や機能を制御することがカルモジュリンの機能である。 | ||
<ref><pubmed> </pubmed></ref> | <ref><pubmed>10488094 </pubmed></ref> | ||
==阻害剤== | ==阻害剤== | ||
W-7<ref><pubmed>6254958 </pubmed></ref> ナフタレンスルホンアミド誘導体。カルモジュリンの疎水性領域に結合する。 | W-7<ref><pubmed>6254958 </pubmed></ref> ナフタレンスルホンアミド誘導体。カルモジュリンの疎水性領域に結合する。 |
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