「プレプレート」の版間の差分

編集の要約なし
35行目: 35行目:
 プレプレート内には細胞成分の他に多くの[[細胞外基質]]や細胞[[外分泌]]タンパク質が含まれる。細胞外基質としては[[コンドロイチン硫酸プロテオグリカン]](chondroitin sulfate proteoglycans:[[CSPGs]])や[[フィブロネクチン]](fibronectin)、細胞外分泌タンパク質としては[[リーリン]]がその代表的なものである。<br />
 プレプレート内には細胞成分の他に多くの[[細胞外基質]]や細胞[[外分泌]]タンパク質が含まれる。細胞外基質としては[[コンドロイチン硫酸プロテオグリカン]](chondroitin sulfate proteoglycans:[[CSPGs]])や[[フィブロネクチン]](fibronectin)、細胞外分泌タンパク質としては[[リーリン]]がその代表的なものである。<br />
 CSPGsはプレプレートニューロンから分泌されると考えられており、その分布はプレプレートニューロンの分布に依存する。<br />
 CSPGsはプレプレートニューロンから分泌されると考えられており、その分布はプレプレートニューロンの分布に依存する。<br />
 リーリン分子を欠損したリーラーマウス(reeler)ではプレプレートの分割が起きずプレプレートニューロンが異所的に脳表面近くに分布することが知られているが(後述)、リーラーにおいてCSPGsの分布がその異所性のプレプレートニューロンの分布に一致することが、CSPGs の分布がプレプレートニューロンに依存するとされる根拠の一つである。プレプレートにおけるCSPGsの役割は、軸索形成を阻害するという他の部位で見られる機能とは異なり、視床皮質線維と[[皮質遠心性線維]](corticofugal fiber)とをサブプレート直下で分離することに関与しているとの報告もある<ref><pubmed> 8207468 </pubmed></ref><ref><pubmed> 7636035 </pubmed></ref><ref name=ref5 />(Bicknese 1994, Miller 1995, Sheppard and Pearlman 1997)が、まだ未解明な部分が多い。
 リーリン分子を欠損したリーラーマウス(reeler)ではプレプレートの分割が起きずプレプレートニューロンが異所的に脳表面近くに分布することが知られているが(後述)、リーラーにおいてCSPGsの分布がその異所性のプレプレートニューロンの分布に一致することが、CSPGs の分布がプレプレートニューロンに依存するとされる根拠の一つである。プレプレートにおけるCSPGsの役割は、軸索形成を阻害するという他の部位で見られる機能とは異なり、視床皮質線維と[[皮質遠心性線維]](corticofugal fiber)とをサブプレート直下で分離することに関与しているとの報告もある<ref><pubmed> 8207468 </pubmed></ref><ref><pubmed> 7636035 </pubmed></ref><ref name=ref5 />が、まだ未解明な部分が多い。


===その他の構造物===
===その他の構造物===