「ERMタンパク質」の版間の差分

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=== ADPリボシル化因子ファミリーGTPaseの調節 ===
=== ADPリボシル化因子ファミリーGTPaseの調節 ===
 エズリンは[[胃壁細胞]]の管腔側膜に発現する。胃壁細胞を[[ヒスタミン]]処理すると、[[cAMP依存性プロテインキナーゼ]] ([[PKA]]) によってエズリンのN末端側のSer66がリン酸化を受ける。この際にエズリンは[[ADPリボシル化因子6]] ([[ADP ribosylation factor-6]], [[ARF6]]) GTPaseおよび[[ARF GTPase活性化タンパク質]]である[[ACAP4]]と結合し、胃酸分泌細胞内の[[プロトンポンプ]]を含む細管小胞と管腔側膜との融合を促して酸分泌を開始する<ref name=Ding2010><pubmed>20360010</pubmed></ref>。実際にエズリンを[[ノックダウン]]した[[マウス]]では、細管小胞と管腔側膜との融合はおこらず、胃酸の分泌が傷害される<ref name=Tamura2005><pubmed>15809309</pubmed></ref>。
 エズリンは[[胃壁細胞]]の管腔側膜に発現する。胃壁細胞を[[ヒスタミン]]処理すると、[[cAMP依存性タンパク質リン酸化酵素]] ([[PKA]]) によってエズリンのN末端側のSer66がリン酸化を受ける。この際にエズリンは[[ADPリボシル化因子6]] ([[ADP ribosylation factor-6]], [[ARF6]]) GTPaseおよび[[ARF GTPase活性化タンパク質]]である[[ACAP4]]と結合し、胃酸分泌細胞内の[[プロトンポンプ]]を含む細管小胞と管腔側膜との融合を促して酸分泌を開始する<ref name=Ding2010><pubmed>20360010</pubmed></ref>。実際にエズリンを[[ノックダウン]]した[[マウス]]では、細管小胞と管腔側膜との融合はおこらず、胃酸の分泌が傷害される<ref name=Tamura2005><pubmed>15809309</pubmed></ref>。


=== Rhoファミリー低分子量Gタンパク質の調節 ===
=== Rhoファミリー低分子量Gタンパク質の調節 ===