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=====細胞膜直下アクチン線維動態の制御=====
=====細胞膜直下アクチン線維動態の制御=====
 また、p120–カテニンは細胞膜直下のアクチン線維動態も制御している。p120–カテニンはアクチン細胞骨格動態の主要な制御因子である[[低分子量Gタンパク質]][[RhoA]]と結合し、RhoAの活性化を抑制し、一方で[[糸状仮足]]や[[葉状仮足]]の発達につながる膜直下のアクチン細胞骨格の再編成に必要な他の低分子量Gタンパク質[[Rac]]や[[Cdc42]]を活性化することで、細胞接着形成の初期段階においてアクチン細胞骨格の再編成を促進すると考えられている<ref name=ref27><pubmed>17194753</pubmed></ref>。細胞質におけるRhoAとの結合はp120–カテニンのリン酸化に依存している<ref name=ref27><pubmed>17194753</pubmed></ref>が、先に述べたように、p120–カテニンのリン酸化の増加がカドヘリンの接着活性の低下に働くことを考えあわせると、p120–カテニンのリン酸化の制御は細胞接着と細胞運動の適切な均衡をとるという機構の一つになると考えられる。[[ラット]]海馬由来の培養神経細胞においても、上述したp120–カテニンのRhoA、Rac、そしてCdc42の活性制御を介してアクチン細胞骨格動態を活性化させ、神経樹状突起伸長の促進やシナプス可塑性の適切な制御に寄与している<ref name=ref28><pubmed> 17936606 </pubmed></ref>。  
 また、p120–カテニンは細胞膜直下のアクチン線維動態も制御している。p120–カテニンはアクチン細胞骨格動態の主要な制御因子である[[低分子量Gタンパク質]][[RhoA]]と結合し、RhoAの活性化を抑制し、一方で[[糸状仮足]]や[[葉状仮足]]の発達につながる膜直下のアクチン細胞骨格の再編成に必要な他の低分子量Gタンパク質[[Rac]]や[[Cdc42]]を活性化することで、細胞接着形成の初期段階においてアクチン細胞骨格の再編成を促進すると考えられている<ref name=ref27><pubmed>17194753</pubmed></ref>。細胞質におけるRhoAとの結合はp120–カテニンのリン酸化に依存している<ref name=ref27><pubmed>17194753</pubmed></ref>が、先に述べたように、p120–カテニンのリン酸化の増加がカドヘリンの接着活性の低下に働くことを考えあわせると、p120–カテニンのリン酸化の制御は細胞接着と細胞運動の適切な均衡をとるという機構の一つになると考えられる。[[ラット]]海馬由来の培養神経細胞においても、上述したp120–カテニンのRhoA、Rac、そしてCdc42の活性制御を介してアクチン細胞骨格動態を活性化させ、神経樹状突起伸長の促進やシナプス可塑性の適切な制御に寄与している<ref name=ref28><pubmed> 17936606 </pubmed></ref>。


====接着結合と微小管との架橋====
====接着結合と微小管との架橋====
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