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== CNVと疾患関連性  ==
== CNVと疾患関連性  ==


 欠失、重複などのゲノム再構成が起きる際、遺伝子そのものあるいは遺伝子発現に関与する領域を含む事がある。ヒトゲノムで一世代を経ることで点変異(SNP)は1.8~2.5x10<sup>-8</sup>、CNVは1.7x10<sup>-6</sup>~1.2x10<sup>-4</sup>の確率で起こるとされており、CNV発生はSNPのそれに比べて102~104倍高率であるため、遺伝子の点変異よりもCNVが原因となる遺伝性疾患が多いと推定される<ref name="ref13"><pubmed>17597781</pubmed></ref> 。CNVはいくつかの分子メカニズム(表1)を介して生じ、病気を惹起する場合もある。病的・非病的CNVがあり、例えばCNVが①罹患の血縁者に存在するか既報の疾患関連CNVに一致する、②疾患責任遺伝子や多数の遺伝子を含むか遺伝子発現領域を含む、③サイズが3Mb以上である、④増幅が3コピー以上である、などの場合、病的CNVである可能性が高いと考えられている<ref name="ref14"><pubmed>17597782</pubmed></ref>。  
 欠失、重複などのゲノム再構成が起きる際、遺伝子そのものあるいは遺伝子発現に関与する領域を含む事がある。ヒトゲノムで一世代を経ることで点変異(SNP)は1.8~2.5x10<sup>-8</sup>、CNVは1.7x10<sup>-6</sup>~1.2x10<sup>-4</sup>の確率で起こるとされており、CNV発生はSNPのそれに比べて10<sup>2</sup>~10<sup>4</sup>倍高率であるため、遺伝子の点変異よりもCNVが原因となる遺伝性疾患が多いと推定される<ref name="ref13"><pubmed>17597781</pubmed></ref> 。CNVはいくつかの分子メカニズム(表1)を介して生じ、病気を惹起する場合もある。病的・非病的CNVがあり、例えばCNVが①罹患の血縁者に存在するか既報の疾患関連CNVに一致する、②疾患責任遺伝子や多数の遺伝子を含むか遺伝子発現領域を含む、③サイズが3Mb以上である、④増幅が3コピー以上である、などの場合、病的CNVである可能性が高いと考えられている<ref name="ref14"><pubmed>17597782</pubmed></ref>。  


== CNVの検索方法  ==
== CNVの検索方法  ==