「チャネル病」の版間の差分

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 一方先天性の難聴を伴う[[常染色体劣性遺伝]]のものは[[Jervell and Lange-Nielsen症候群]] (JLN)と呼ばれて区別される。JLN1として[[KCNQ1]]、JLN2として[[KCNE1]]が知られている。
 一方先天性の難聴を伴う[[常染色体劣性遺伝]]のものは[[Jervell and Lange-Nielsen症候群]] (JLN)と呼ばれて区別される。JLN1として[[KCNQ1]]、JLN2として[[KCNE1]]が知られている。


=== 内向き整流性カリウムチャネルの異常 ===
 [[内向き整流性カリウムチャネル]][[Kir2.1]] ([[KCNJ2]])もQT延長症候群の原因遺伝子(LQT7)であるが、さらに[[周期性四肢麻痺]]、形態異常などを併発し、[[Andersen症候群]]と呼ばれる。Timothy症候群と同様、Kir2.1チャネルが、できあがった機能に必要なだけではなく、発生過程・形態形成においても重要な役割を果たしていることを示している。
 [[内向き整流性カリウムチャネル]][[Kir2.1]] ([[KCNJ2]])もQT延長症候群の原因遺伝子(LQT7)であるが、さらに[[周期性四肢麻痺]]、形態異常などを併発し、[[Andersen症候群]]と呼ばれる。Timothy症候群と同様、Kir2.1チャネルが、できあがった機能に必要なだけではなく、発生過程・形態形成においても重要な役割を果たしていることを示している。


 [[hERGチャネル]] ([[SQT1]])、[[KCNQ1チャネル]] ([[SQT2]])、[[Kir2.1チャネル]] ([[SQT3]])については、それぞれ変異による機能亢進でQT短縮症候群を起こすことも知られている。上述の通り、活動電位が短縮し、心電図のQT時間が短縮する不整脈の一種である(表2)。
 hERGチャネル (SQT1の原因遺伝子)、KCNQ1チャネル (SQT2の原因遺伝子)、Kir2.1チャネル (SQT3の原因遺伝子)については、それぞれ変異による機能亢進でQT短縮症候群を起こすことも知られている。上述の通り、活動電位が短縮し、心電図のQT時間が短縮する不整脈の一種である(表2)。


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