「一酸化窒素」の版間の差分

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(ページの作成:「<div align="right"> <font size="+1">[http://researchmap.jp/read0180808 澁木克栄]</font><br> ''新潟大学脳研究所''<br> DOI XXXX/XXXX 原稿受付日:2...」)
 
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== シナプス可塑性の調節物質としてのNO==  
== シナプス可塑性の調節物質としてのNO==  
[[image:一酸化窒素(脳科学辞典).tif|thumb|350px|'''図.シナプス可塑性の調節因子としてのNO'''<br>シナプス前部から伝達物質と共に放出される場合(A)やシナプス後部からシナプス伝達の方向とは逆に放出される場合(B)や、シナプス近傍の抑制性のインターニューロンから放出される場合(C)など、様々なケースがある。]]
[[image:一酸化窒素(脳科学辞典).jpg|thumb|350px|'''図.シナプス可塑性の調節因子としてのNO'''<br>シナプス前部から伝達物質と共に放出される場合(A)やシナプス後部からシナプス伝達の方向とは逆に放出される場合(B)や、シナプス近傍の抑制性のインターニューロンから放出される場合(C)など、様々なケースがある。]]


 NOの脳における重要な機能としてシナプス可塑性の調節因子としての働きが挙げられる(2)。NOが関与するシナプス可塑性としては小脳の長期[[抑圧]]、[[海馬]]の長期増強、[[大脳皮質]]の長期増強などがある。いずれの場合も、特定の膜に閉ざされたコンパートメントから、別の膜に閉ざされたコンパートメントに、NOのガス拡散特性によって情報を伝達しているという点に特徴がある(図)。
 NOの脳における重要な機能としてシナプス可塑性の調節因子としての働きが挙げられる(2)。NOが関与するシナプス可塑性としては小脳の長期[[抑圧]]、[[海馬]]の長期増強、[[大脳皮質]]の長期増強などがある。いずれの場合も、特定の膜に閉ざされたコンパートメントから、別の膜に閉ざされたコンパートメントに、NOのガス拡散特性によって情報を伝達しているという点に特徴がある(図)。