「嗅球」の版間の差分

サイズ変更なし 、 2012年5月7日 (月)
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===出力回路:嗅球から嗅皮質への投射===
===出力回路:嗅球から嗅皮質への投射===


 嗅球から[[嗅皮質]]へと出力するのは興奮性ニューロンである僧帽細胞と房飾細胞のみである。僧帽・房飾細胞の軸索は軸索束を形成し、嗅球の後方外側で外側嗅索(lateral olfactory tract)となって嗅皮質へと伸びる。嗅皮質は[[前嗅核]](anterior olfactory nucleus、もしくはanterior olfactory cortex)、[[嗅結節]](olfactory tubercle)、[[梨状皮質]](piriform cortex)、[[扁桃体]]皮質核(cortical amygdala)、[[嗅内皮質]](entorhinal cortex)などからなる<ref name=ref2/>。個々の僧帽・房飾細胞は外側嗅索から多くの軸索分岐を伸ばして複数の皮質領域へと投射する。僧帽細胞は梨状皮質に多く出力するが、房飾細胞は嗅結節に多く出力する、という違いが見られる<ref name=ref2/>。梨状皮質への投射においては嗅球での位置関係は保たれていない。梨状皮質の個々の[[錐体細胞]]には複数の糸球体からの情報が入力されていることが知られている。
 嗅球から[[嗅皮質]]へと出力するのは興奮性ニューロンである僧帽細胞と房飾細胞のみである。僧帽・房飾細胞の軸索は軸索束を形成し、嗅球の後方外側で外側嗅索(lateral olfactory tract)となって嗅皮質へと伸びる。嗅皮質は[[前嗅核]](anterior olfactory nucleus、もしくはanterior olfactory cortex)、[[嗅結節]](olfactory tubercle)、[[梨状皮質]](piriform cortex)、[[扁桃体皮質核]](cortical amygdala)、[[嗅内皮質]](entorhinal cortex)などからなる<ref name=ref2/>。個々の僧帽・房飾細胞は外側嗅索から多くの軸索分岐を伸ばして複数の皮質領域へと投射する。僧帽細胞は梨状皮質に多く出力するが、房飾細胞は嗅結節に多く出力する、という違いが見られる<ref name=ref2/>。梨状皮質への投射においては嗅球での位置関係は保たれていない。梨状皮質の個々の[[錐体細胞]]には複数の糸球体からの情報が入力されていることが知られている。


===発生と再生===
===発生と再生===