「抗精神病薬」の版間の差分

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=== 認知機能障害に対する効果  ===
=== 認知機能障害に対する効果  ===


 統合失調症の認知機能障害は、患者の社会的・職業的機能に影響するため疾患の中核的障害と考えられ、重要な治療標的となっている。現在までの知見で、第2世代抗精神病薬は第1世代抗精神病薬より認知機能改善効果が若干大きい可能性がある。例えばWoodwardら <ref><pubmed> 15784157 </pubmed></ref>は、第2世代抗精神病薬と第1世代抗精神病薬を比較した14本の無作為化比較試験をメタ解析し、第2世代抗精神病薬4剤 (クロザピン、オランザピン、リスペリドン、クエチアピン)の[[global cognitive index]]のeffect sizeは0.24で、第1世代抗精神病薬より改善効果が若干優れ、項目別では学習と処理速度が有意であった。また認知機能改善プロフィールは薬剤ごとに異なる可能性を示唆した。    
 統合失調症の認知機能障害は、患者の社会的・職業的機能に影響するため疾患の中核的障害と考えられ、重要な治療標的となっている。現在までの知見で、第2世代抗精神病薬は第1世代抗精神病薬より認知機能改善効果が若干大きい可能性がある。例えばWoodwardら <ref><pubmed> 15784157 </pubmed></ref>は、第2世代抗精神病薬と第1世代抗精神病薬を比較した14本の無作為化比較試験をメタ解析し、第2世代抗精神病薬4剤 (クロザピン、オランザピン、リスペリドン、クエチアピン)の[[global cognitive index]]のeffect sizeは0.24で、第1世代抗精神病薬より改善効果が若干優れ、項目別では学習と処理速度が有意であった。また認知機能改善プロフィールは薬剤ごとに異なる可能性を示唆した。  


=== 抑うつ症状に対する効果  ===
=== 抑うつ症状に対する効果  ===