「Depolarization-induced suppression of inhibition」の版間の差分

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==逆行性伝達物質の発見==
==逆行性伝達物質の発見==
DSIの発見からおよそ10年の年月を経た2001年にようやく逆行性伝達物質の正体が突き止められた。同時に3つの独立した研究グループからエンドカンナビノイドが逆行性伝達物質であることが報告された<ref><pubmed> 2015092 </pubmed></ref><ref><pubmed> 2015092 </pubmed></ref><ref><pubmed> 2015092 </pubmed></ref>(Kreitzer and Regehr, 2001a; Ohno-Shosaku et al., 2001; Wilson and Nicoll, 2001)。そのうちの2つのグループは海馬のDSIにおいてエンドカンナビノイドが逆行性伝達物質であることを明らかにした(Ohno-Shosaku et al., 2001; Wilson and Nicoll, 2001)。残りのグループは小脳においてDSIと同様の現象が興奮性シナプスで起こることを初めて報告しDSEと命名した(Kreitzer and Regehr, 2001a)。このDSEもエンドカンナビノイドによって担われることが明らかになった。DSIの最初の報告であった小脳のDSIもエンドカンナビノイドが逆行性伝達物質であることがわかった(Kreitzer and Regehr, 2001b; Yoshida et al., 2002)。以降現在までに、海馬、小脳、線条体、大脳皮質、扁桃体、脳幹など脳の様々な部位でDSIやDSEが起こることが報告されている(Kano et al., 2009)
DSIの発見からおよそ10年の年月を経た2001年にようやく逆行性伝達物質の正体が突き止められた。同時に3つの独立した研究グループからエンドカンナビノイドが逆行性伝達物質であることが報告された<ref name=ref3><pubmed> 11301030 </pubmed></ref><ref name=ref4><pubmed> 11301031 </pubmed></ref><ref name=ref5><pubmed> 11279497 </pubmed></ref>。そのうちの2つのグループは海馬のDSIにおいてエンドカンナビノイドが逆行性伝達物質であることを明らかにした<ref name=ref4 /><ref name=ref5 />。残りのグループは小脳においてDSIと同様の現象が興奮性シナプスで起こることを初めて報告しDSEと命名した<ref name=ref3 />。このDSEもエンドカンナビノイドによって担われることが明らかになった。DSIの最初の報告であった小脳のDSIもエンドカンナビノイドが逆行性伝達物質であることがわかった<ref><pubmed> 11588204 </pubmed></ref><ref><pubmed> 11880498 </pubmed></ref>。以降現在までに、海馬、小脳、線条体、大脳皮質、扁桃体、脳幹など脳の様々な部位でDSIやDSEが起こることが報告されている<ref name=ref6><pubmed> 19126760 </pubmed></ref>


==2−アラキドノイルグリセロール==
==2−アラキドノイルグリセロール==
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==参考文献==
==参考文献==
<references/>
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(執筆者:橋本谷祐輝、狩野方伸 担当編集委員:柚崎通介)
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