「ミリストイル化」の版間の差分

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== NMT阻害剤  ==
== NMT阻害剤  ==


 上述したようにNTMによるタンパク質の''N''-ミリストイル化は細胞の恒常性維持において不可欠であり、疾患との関連性も強く示唆される。そのためNMT阻害剤は余剰なNMTの活性が原因となる癌などの疾患の治療薬となりうる。また、同時にNMTの阻害剤は抗真菌製剤として期待されている。6節で述べたように、NMTはミリストイル化モチーフを真核生物種間で共有しているものの、認識アミノ酸配列は種間で違いがある<sup>[8]</sup>。そのためカンジダ菌など真菌のNMTに選択的な阻害剤は抗真菌製剤として応用可能であり、開発が進められている。現在までにミリスチン酸誘導体、ペプチドミメティックス、ベンゾフラン誘導体、アミノベンゾチアゾール誘導体などが報告されている。詳細は<ref><pubmed>12150705</pubmed></ref>を参照されたい。 <br><br>
 上述したようにNTMによるタンパク質の''N''-ミリストイル化は細胞の恒常性維持において不可欠であり、疾患との関連性も強く示唆される。そのためNMT阻害剤は余剰なNMTの活性が原因となる癌などの疾患の治療薬となりうる。また、同時にNMTの阻害剤は[[wikipedia:ja:抗真菌製剤|抗真菌製剤]]として期待されている。上記のように、NMTはミリストイル化モチーフを真核生物種間で共有しているものの、認識アミノ酸配列は種間で違いがある<sup>[8]</sup>。そのため[[wikipedia:ja:カンジダ菌|カンジダ菌]]など真菌のNMTに選択的な阻害剤は抗真菌製剤として応用可能であり、開発が進められている。現在までにミリスチン酸[[wikipedia:ja:誘導体|誘導体]]、[[wikipedia:ja:ペプチドミメティックス|ペプチドミメティックス]]、[[wikipedia:ja:ベンゾフラン|ベンゾフラン]]誘導体、[[wikipedia:ja:アミノベンゾチアゾール|アミノベンゾチアゾール]]誘導体などが報告されている。詳細は<ref><pubmed>12150705</pubmed></ref>を参照されたい。


== 参考文献  ==
== 参考文献  ==

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