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アンモン角の内側に歯列状に隆起する[[灰白質]]を初めて図示・記載したのは[[wikipedia:Pierre Tarin|Tarin]] (1750)という。歯状回はもともとは海馬の付属物とされていたようで、[[wikipedia:Félix Vicq-d'Azyr|Vicq d'Azyr]] は「襞彫り様の、あるいは鋸歯状に凹みを成す内縁」と記述した。これを[[wikipedia:Ignaz Döllinger|Dällinger]] (1814) がgezähnte Leiste(歯状縁) と呼び、[[wikipedia:Johann Friedrich Meckel|Meckel]] (1817)が''fascia dentata''とラテン名に訳して使用した。歯状回は、古くは鋸歯状体、海馬歯状膜などとも呼ばれた。 | アンモン角の内側に歯列状に隆起する[[灰白質]]を初めて図示・記載したのは[[wikipedia:Pierre Tarin|Tarin]] (1750)という。歯状回はもともとは海馬の付属物とされていたようで、[[wikipedia:Félix Vicq-d'Azyr|Vicq d'Azyr]] は「襞彫り様の、あるいは鋸歯状に凹みを成す内縁」と記述した。これを[[wikipedia:Ignaz Döllinger|Dällinger]] (1814) がgezähnte Leiste(歯状縁) と呼び、[[wikipedia:Johann Friedrich Meckel|Meckel]] (1817)が''fascia dentata''とラテン名に訳して使用した。歯状回は、古くは鋸歯状体、海馬歯状膜などとも呼ばれた。 | ||
海馬台は、歯状回内側から[[嗅脳溝]]方向へ続く皮質部分を言うが、人脳ではアンモン角を下方から支える土台を成すので、Unterlage des Ammonshorns(''subiculum cornu ammonis'' | 海馬台は、歯状回内側から[[嗅脳溝]]方向へ続く皮質部分を言うが、人脳ではアンモン角を下方から支える土台を成すので、Unterlage des Ammonshorns(''subiculum cornu ammonis'')と命名された([[wikipedia:Karl Friedrich Burdach|Burdach]]、1822)。和名では海馬台(あるいは海馬支脚)と呼ばれる。ちなみに、この皮質部分は、表層部に神経線維が多く、脳表面が白く見えるので[[白色皮質]]といわれる。表層部を[[白網状質]](substantia reticularis alba Arnoldi)という。 | ||
== 海馬体の内部構造 == | == 海馬体の内部構造 == |