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この領域がインプリンティング領域であることに加え、より重症な表現型を呈するRett症候群の原因遺伝子がメチル化CpG結合蛋白(MeCP2)であること<ref><pubmed> 10508514 </pubmed></ref>などから、ゲノムインプリンティングやDNAメチル化の役割についても関心がもたれている。 | この領域がインプリンティング領域であることに加え、より重症な表現型を呈するRett症候群の原因遺伝子がメチル化CpG結合蛋白(MeCP2)であること<ref><pubmed> 10508514 </pubmed></ref>などから、ゲノムインプリンティングやDNAメチル化の役割についても関心がもたれている。 | ||
Neuroligin(NLGN3、NLGN4)変異を持つ家系の報告が注目された<ref><pubmed> 12669065 </pubmed></ref>。NLGN3のR451C変異のモデルマウスは、自閉症類似の行動学的異常を示すモデルマウスとして研究が進められ、抑制性シナプス伝達の増加などが示されている<ref><pubmed> 17823315 </pubmed></ref>。また、Neurexin | Neuroligin(NLGN3、NLGN4)変異を持つ家系の報告が注目された<ref><pubmed> 12669065 </pubmed></ref>。NLGN3のR451C変異のモデルマウスは、自閉症類似の行動学的異常を示すモデルマウスとして研究が進められ、抑制性シナプス伝達の増加などが示されている<ref><pubmed> 17823315 </pubmed></ref>。また、Neurexin 1を断裂するCNVと自閉症の関連も注目されている<ref><pubmed> 18179900 </pubmed></ref>。プレシナプスのNeurexinとポストシナプスのNeuroliginの結合がシナプスの形態維持に関わっていることから、自閉症の病態におけるシナプス機能の役割が注目されている<ref><pubmed> 18923512 </pubmed></ref>。また、ポストシナプスのスキャフォールド蛋白であるSHANK1、SHANK2、 SHANK3の変異との関連も注目されている<ref><pubmed> 22503632 </pubmed></ref>。 | ||
近年、孤発例の自閉症スペクトラム障害で、de novo変異(両親は持っておらず、子に新たに生じた変異)が多く見られることが注目されており、孤発例の10%程度にde novoコピー数変異(CNV)が<ref><pubmed> 17363630 </pubmed></ref>、15%程度にde novo点変異が見いだされている<ref><pubmed> 22495306 </pubmed></ref>。De novo点変異は、父親の年齢が高いほど増加する<ref><pubmed> 22914163 </pubmed></ref>。 | 近年、孤発例の自閉症スペクトラム障害で、de novo変異(両親は持っておらず、子に新たに生じた変異)が多く見られることが注目されており、孤発例の10%程度にde novoコピー数変異(CNV)が<ref><pubmed> 17363630 </pubmed></ref>、15%程度にde novo点変異が見いだされている<ref><pubmed> 22495306 </pubmed></ref>。De novo点変異は、父親の年齢が高いほど増加する<ref><pubmed> 22914163 </pubmed></ref>。 |