「強迫症」の版間の差分

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 OCDにおいて、これらの病因的関与を裏付ける十分かつ一貫した知見は、未だ得られていない。しかし健常者を対照としたいくつかの家族研究では、OCD患者の第一度親族において、診断閾値に達しない程度、すなわち著しい苦痛や機能障害を伴わないものを含めたOCDの罹病率、さらには不安障害全般の危険率がより高度であったとされる<ref name="ref18">'''Rauch SL Cora-Locattelli G, Greenberg BD.'''<br> Pathogenesis of obsessive-compulsive disorder. In Pathogenesis of obsessive-compulsive disorder. <br>In; (eds) Stein DJ, Hollander E Textbook of anxiety disorders.<br>''American Psychiatric Association'', Washington, DC. 191-205,2002. </ref>。特に若年発症例では、家系内集積性がより明らかな傾向であり、発症における遺伝要因の比重が高まる可能性が考えられる<ref name="ref19"><pubmed>15892140</pubmed></ref>。  
 OCDにおいて、これらの病因的関与を裏付ける十分かつ一貫した知見は、未だ得られていない。しかし健常者を対照としたいくつかの家族研究では、OCD患者の第一度親族において、診断閾値に達しない程度、すなわち著しい苦痛や機能障害を伴わないものを含めたOCDの罹病率、さらには不安障害全般の危険率がより高度であったとされる<ref name="ref18">'''Rauch SL Cora-Locattelli G, Greenberg BD.'''<br> Pathogenesis of obsessive-compulsive disorder. In Pathogenesis of obsessive-compulsive disorder. <br>In; (eds) Stein DJ, Hollander E Textbook of anxiety disorders.<br>''American Psychiatric Association'', Washington, DC. 191-205,2002. </ref>。特に若年発症例では、家系内集積性がより明らかな傾向であり、発症における遺伝要因の比重が高まる可能性が考えられる<ref name="ref19"><pubmed>15892140</pubmed></ref>。  


 またOCDとチック障害、あるいはトゥレット症候群とは、家族性、遺伝学的相互関連が推定されている<ref name="ref20"><pubmed>11690590</pubmed></ref>。すなわち、これらの障害をもつ患者の親族には、OCDが高率に見られ、同様にOCDの親族には、チック障害などの出現が高率とされる<ref name="ref20" />。この傾向は、患者が若年発症であるほど顕著であり、特に18歳未満の発症では、それ以降に発症した患者に比し、親族における閾値上ないし閾値下OCDの発病危険率が、約二倍であったとされる。一方遺伝子研究では、最近の[[ゲノムワイド関連解析]]により、OCD自体、若年例、ないし保存症状の疾患感受性遺伝子の報告もなされているが<ref name="ref21"><pubmed>17329475</pubmed></ref>、未だ知見は乏しく特異的遺伝子の解明は十分なされていない。
 またOCDとチック障害、あるいはトゥレット症候群とは、家族性、遺伝学的相互関連が推定されている<ref name="ref20"><pubmed>11690590</pubmed></ref>。すなわち、これらの障害をもつ患者の親族には、OCDが高率に見られ、同様にOCDの親族には、チック障害などの出現が高率とされる<ref name="ref20" />。この傾向は、患者が若年発症であるほど顕著であり、特に18歳未満の発症では、それ以降に発症した患者に比し、親族における閾値上ないし閾値下OCDの発病危険率が、約二倍であったとされる。一方遺伝子研究では、候補遺伝子としては、セロトニントランスポーター<pubmed>14593431</pubmed></ref>や、グルタミン酸トランスポーター<pubmed>16818866</pubmed></ref>が注目されている。最近の[[ゲノムワイド関連解析]]により、OCD自体、若年例、ないし保存症状の疾患感受性遺伝子の報告もなされているが<ref name="ref21"><pubmed>17329475</pubmed></ref>、未だ知見は乏しく、遺伝的要因の解明は十分なされていない。


==== 感染症、神経精神疾患との関連性  ====
==== 感染症、神経精神疾患との関連性  ====

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