「終脳」の版間の差分

ナビゲーションに移動 検索に移動
88 バイト追加 、 2013年5月3日 (金)
43行目: 43行目:


 後脳では、発生の一時期に、[[菱脳節]](rhombomerer)と呼ばれる7ないし8個の膨らみが形成される。これらの菱脳節はそれぞれ異なる[[神経核]]を持ち、異なった性質を有している。この菱脳節の分節間の違いは発現する[[Homeobox遺伝子]]により制御されている。マウスでは[[wikipedia:ja:ゲノム|ゲノム]]4カ所に[[HoxA]]、[[HoxB]]、[[HoxC]]と[[HoxD]]という4つの[[ホメオティック遺伝子]]群のクラスターを持つ<ref><pubmed>17553908</pubmed></ref>。各クラスター内で遺伝子は全て同じ向きに転写され、前後軸に沿って発現する順番と遺伝子の並びが一致し、異なるHomeobox遺伝子の発現により菱脳節の分節間の違いが確立されている。ヒトの[[Hoxa1]]遺伝子の欠損は[[脳幹]]の一部の[[神経核]]が欠損し、[[自閉症]]に関与する事が示されている<ref><pubmed>11091361</pubmed></ref>。
 後脳では、発生の一時期に、[[菱脳節]](rhombomerer)と呼ばれる7ないし8個の膨らみが形成される。これらの菱脳節はそれぞれ異なる[[神経核]]を持ち、異なった性質を有している。この菱脳節の分節間の違いは発現する[[Homeobox遺伝子]]により制御されている。マウスでは[[wikipedia:ja:ゲノム|ゲノム]]4カ所に[[HoxA]]、[[HoxB]]、[[HoxC]]と[[HoxD]]という4つの[[ホメオティック遺伝子]]群のクラスターを持つ<ref><pubmed>17553908</pubmed></ref>。各クラスター内で遺伝子は全て同じ向きに転写され、前後軸に沿って発現する順番と遺伝子の並びが一致し、異なるHomeobox遺伝子の発現により菱脳節の分節間の違いが確立されている。ヒトの[[Hoxa1]]遺伝子の欠損は[[脳幹]]の一部の[[神経核]]が欠損し、[[自閉症]]に関与する事が示されている<ref><pubmed>11091361</pubmed></ref>。
== 関連項目 ==
*[[脳胞形成]]
*[[神経管]]
*[[前脳(前脳胞)]]


== 参考文献  ==
== 参考文献  ==
<references/>


<references />


(執筆者:黒田一樹、佐藤真 担当編集者:大隅典子)
<br> (執筆者:黒田一樹、佐藤真 担当編集者:大隅典子)

案内メニュー