「色覚」の版間の差分

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== 背景: ==


<span style="line-height: 1.5em;">ヒトの場合,網膜に3種類の錐体(cone)受容器と1種類の悍体(rod)受容器の4種類が存在しうる.このうち,明所視(photopic vision)では錐体受容器が主に色覚に寄与し,薄明視(mesopic vision)では悍体の寄与が存在すると考えられている.悍体の寄与を示す体験として赤と青の物体の相対的な明るさ感が明所視と薄明視で変化するプルキンエシフトが知られている(←脚注?).</span><span style="line-height: 1.5em;">錐体および悍体受容器に含まれているものと異なる光受容色素をもつ網膜神経節細胞(メラノプシン神経節細胞)の存在が確認されている(文献)が,色覚への寄与は明らかではない.(←脚注?)</span>  
<span style="line-height: 1.5em;">ヒトの場合,網膜に3種類の錐体(cone)受容器と1種類の悍体(rod)受容器の4種類が存在しうる.このうち,明所視(photopic vision)では錐体受容器が主に色覚に寄与し,薄明視(mesopic vision)では悍体の寄与が存在すると考えられている.悍体の寄与を示す体験として赤と青の物体の相対的な明るさ感が明所視と薄明視で変化するプルキンエシフトが知られている(←脚注?).</span><span style="line-height: 1.5em;">錐体および悍体受容器に含まれているものと異なる光受容色素をもつ網膜神経節細胞(メラノプシン神経節細胞)の存在が確認されている(文献)が,色覚への寄与は明らかではない.(←脚注?)</span>  
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= ほげ =
== 生理学的な側面 ==
== 2. 生理学的な側面. ==


=== 動物種による色覚の違い ===


波長応答特性の異なる光受容器が複数存在すれば、その個体には広い意味での色覚があると言える。そのような色受容器は幅広い動物種において見つかっており、それぞれ異なる分光特性や個数で構成されている。例えば昆虫、魚類、鳥類においてはヒトよりも多くの種類の受容器があり、4原色以上の色で世界を見ている。一方で哺乳類は二色性の色覚特性を持っていることが多く、これは哺乳類の共通祖先が夜行性の動物であることとの関連性が指摘されている。哺乳類の中でも一部の霊長類(旧世界ザル、類人猿、ヒト)は例外的に共通の三色性の色覚を有している。以下に記載する生理学的側面については、ヒトおよび旧世界ザルを対象とした研究に基づいたものである。


=== 2.1 動物種による色覚の違い ===
=== 光受容器と多様性の起源 ===
coneについてのみ述べる。


三色性


波長応答特性の異なる光受容器が複数存在すれば、その個体には広い意味での色覚があると言える。そのような色受容器は幅広い動物種において見つかっており、それぞれ異なる分光特性や個数で構成されている。例えば昆虫、魚類、鳥類においてはヒトよりも多くの種類の受容器があり、4原色以上の色で世界を見ている。一方で哺乳類は二色性の色覚特性を持っていることが多く、これは哺乳類の共通祖先が夜行性の動物であることとの関連性が指摘されている。哺乳類の中でも一部の霊長類(旧世界ザル、類人猿、ヒト)は例外的に共通の三色性の色覚を有している。以下に記載する生理学的側面については、ヒトおよび旧世界ザルを対象とした研究に基づいたものである。
LMSの存在比率:そのバラエティ


マカクザルの比率はちょっと違うが個体差があまりないようだ


=== 2.2 光受容器と多様性(1色覚,2色覚,3色覚(コモンタイプ,変則型),4色覚) ===
色覚異常(1色覚,2色覚,変則的3色覚,4色覚)
マカク及びチンプでの2色覚はごくまれにしか見つからない


rodについては→[[ロドプシン]]に詳しい


(三色性、色覚異常)
=== 網膜内部 ===
Bipolarに始まるON, OFF型応答。その時空間応答特性。


→[[ロドプシン]]に詳しい
中心と周辺で色受容器が異なる場合、色情報を強く引き出すことになる。反対色チャネルの発生 →[[受容野]]


中心、周辺の配線はランダムワイヤリングか選択的ワイヤリングか


2.3 網膜〜外側膝状体
=== 視床 ===
眼球から出た視神経は、外側膝状体、上丘、視交差上核などの各種神経核に投射する。色覚に関わるのは主に外側膝状体である。


LGNは視床の一部。RGCの特性をほぼ再現する。Magno/Parvo/Konioに空間的に分離して存在する。色に寄与するのはParvoとKonio。Parvoは4つの層で構成され、そのうち2層は同側の眼球から、もう2層は対側の眼球から神経投射を受け、眼選択性を維持したまま大脳皮質にワイヤリングする。これらの2層が視覚および色覚にどのよな機能的違いをもたらすかは明らかでない。Konioは主に青黄選択的応答と強い関連性がありそう。


2.4 大脳皮質


色情報は主に、大脳皮質の腹側経路において処理されている。
=== 大脳皮質 ===
色情報は主に、視覚関連領野の腹側経路(V1,V2,V4,IT)において階層的に処理されている。


初期視覚野(第一次視覚野,第二次視覚野)  
==== 初期視覚野(第一次視覚野,第二次視覚野) ====
サルとヒトで共通と考えて良い
サルとヒトで高い共通性がある。
V1:入力層構造:色についてはParvoから投射される**層。
 カラム構造:CO-blob:色選択的応答細胞が比較的多い。
V2:thin stripe:エレガントな色構造
V3,V3A:色との関係性はあまり明らかでない


高次視覚野 (V4, IT)
==== 高次視覚野 (V4, IT) ====
サルとヒトで対応が難しくなる
サルとヒトで対応が難しくなる
 
V4とhV4:視野地図かかなり違う
2.5 そのほかの経路
ITとFusiform:
ipRGCの発見と色覚への寄与
サルに限ると:
SCNと概日リズム
V4~ITには、それぞれ数個程度のパッチ構造があり、色選択的応答細胞が密集して存在する。特に前側のIT(TE野)に存在する色選択的応答パッチでは、刺激の輪郭形状によらない色選択的応答特性を示す細胞が多く見つかることからより独立性の高い色情報が存在すると言える。
これら高次の神経領野では、神経活動は生体の動的な機能と関連性が強まり、注意、判断、認知行動といった影響でゲインコントロールされるようになる。




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5. 参考文献
== 参考文献 ==
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