「サイクリン依存性タンパク質キナーゼ5」の版間の差分

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| [[Tau]]
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| S202, T205, T212, T217, S235, S396, S404
| S202, T205, T212, T217, S235, S396, S404
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| [[ニューロフィラメント]]  
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| Lys-Ser-Pro repeats in the tail region on the NFs
| Lys-Ser-Pro repeats in the tail region on the NFs
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| [[Cables]]
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| Tyr 15
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| [[MAP1b]]
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| [[β-カテニン]]
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| [[Src]]
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| [[NMDA型グルタミン酸受容体]][[NR2A]]
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| [[PPARγ]]
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| S723
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| style="text-align:center" colspan="3" | '''神経変性疾患関連'''
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| [[Huntingtin]]
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| S434, S1181, S1201
| S434, S1181, S1201
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 脳発生・発達期に神経細胞の[[移動]]、突起伸長に関与し、活性低下は神経細胞の生存に対するぜい弱性を招く。神経伝達物質の放出やポストシナプス機能にも関与し、脳高次機能への関与が示唆されている。
 脳発生・発達期に神経細胞の[[移動]]、突起伸長に関与し、活性低下は神経細胞の生存に対するぜい弱性を招く。神経伝達物質の放出やポストシナプス機能にも関与し、脳高次機能への関与が示唆されている。


 また、Cdk5はキナーゼとしての機能以外に、[[NMDA型グルタミン酸受容体]]の[[NR2B]]とタンパク質分解酵素カルパインと複合体を形成し、カルパインによるNR2Bの分解を調整しており、Cdk5のタンパク質量の低下はNR2Bのポストシナプスでの量的増加を来す<ref name=ref9><pubmed>17529984</pubmed></ref>。さらに近年、神経細胞以外の細胞での機能が推定されている。オリゴデンドロサイトの分化における機能やCdk5によるPPARγのリン酸化が[[wj:インスリン|インスリン]]抵抗性の発生機序にかかわっている可能性が示唆されている<ref name=ref10><pubmed>20651683</pubmed></ref>。
 また、Cdk5はキナーゼとしての機能以外に、[[NMDA型グルタミン酸受容体]]の[[NR2B]]とタンパク質分解酵素カルパインと複合体を形成し、カルパインによるNR2Bの分解を調整しており、Cdk5のタンパク質量の低下はNR2Bのポストシナプスでの量的増加を来す<ref name=ref9><pubmed>17529984</pubmed></ref>。さらに近年、神経細胞以外の細胞での機能が推定されている。オリゴデンドロサイトの分化における機能やCdk5によるPPARγのリン酸化が[[wj:インスリン|インスリン]]抵抗性の発生機序にかかわっている可能性が示唆されている<ref name=ref10 />。


 Cdk5活性は神経細胞の生存において厳格に制御される必要があるが、神経機能においても同様であり、結合により活性を示さない[[サイクリンE]]との結合もその活性制御に必要であることが示された<ref name=ref8><pubmed>21944720</pubmed></ref>。すなわち、サイクリンE量の低下はCdk5活性の上昇を来し、シナプス数やシナプス可塑性に影響を与えることが示された。
 Cdk5活性は神経細胞の生存において厳格に制御される必要があるが、神経機能においても同様であり、結合により活性を示さない[[サイクリンE]]との結合もその活性制御に必要であることが示された<ref name=ref8><pubmed>21944720</pubmed></ref>。すなわち、サイクリンE量の低下はCdk5活性の上昇を来し、シナプス数やシナプス可塑性に影響を与えることが示された。
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===パーキンソン病、ハンチントン病===
===パーキンソン病、ハンチントン病===


 パーキンソン病<ref name=ref5><pubmed>14595022</pubmed></ref>やハンチントン病<ref name=ref6><pubmed>15911879</pubmed></ref>などの神経変性疾患の病態に関与している可能性が示唆されている。これら病態でもパーキンやハンチンチンがCdk5の基質であり、Cdk5活性の上昇によりリン酸化型が増加することが病態と関連づけられるが、Cdk5が神経細胞死に対して保護的に働き、Cdk5活性が低下する細胞死を引き起こしやすくなるという報告がある<ref name=ref7><pubmed>18463240</pubmed></ref>。
 パーキンソン病<ref name=ref5><pubmed>14595022</pubmed></ref>やハンチントン病<ref name=ref6 />などの神経変性疾患の病態に関与している可能性が示唆されている。これら病態でもパーキンやハンチンチンがCdk5の基質であり、Cdk5活性の上昇によりリン酸化型が増加することが病態と関連づけられるが、Cdk5が神経細胞死に対して保護的に働き、Cdk5活性が低下する細胞死を引き起こしやすくなるという報告がある<ref name=ref7 />。


==関連項目==
==関連項目==

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