「アミロイドβタンパク質」の版間の差分

ナビゲーションに移動 検索に移動
編集の要約なし
編集の要約なし
編集の要約なし
35行目: 35行目:
 このうちAβ42は<i>in vitro</i>で凝集性が高く<ref><pubmed> 8490014 </pubmed></ref>、AD患者脳においても初期から優位に蓄積することが知られている<ref><pubmed> 8043280 </pubmed></ref>。最近、Aβ43が更に凝集性が高い分子種であり、AD脳でも蓄積していることが示され、AβのC末端長の重要性が再確認されている<ref><pubmed> 21725313 </pubmed></ref>。また産生後に生じる最N末端の部分分解とピログルタミル化<ref><pubmed> 7857653 </pubmed></ref>も非常に疎水性が上がるため重要であると考えられている。そのためアルツハイマー病患者脳に老人斑として蓄積している最も主要なAβは、3番目の[[グルタミン酸]]がピログルタミル化し、最C末端が42番目のアラニンで終わっている分子種であると想定されている。
 このうちAβ42は<i>in vitro</i>で凝集性が高く<ref><pubmed> 8490014 </pubmed></ref>、AD患者脳においても初期から優位に蓄積することが知られている<ref><pubmed> 8043280 </pubmed></ref>。最近、Aβ43が更に凝集性が高い分子種であり、AD脳でも蓄積していることが示され、AβのC末端長の重要性が再確認されている<ref><pubmed> 21725313 </pubmed></ref>。また産生後に生じる最N末端の部分分解とピログルタミル化<ref><pubmed> 7857653 </pubmed></ref>も非常に疎水性が上がるため重要であると考えられている。そのためアルツハイマー病患者脳に老人斑として蓄積している最も主要なAβは、3番目の[[グルタミン酸]]がピログルタミル化し、最C末端が42番目のアラニンで終わっている分子種であると想定されている。


 凝集したAβが神経細胞毒性を発揮する機構として近年[[オリゴマー仮説]]が注目されている。特に神経細胞死を惹起する前にオリゴマーがAβ毒性受容体を介してシナプス毒性を引き起こしているという仮説が考えられており、様々な膜タンパク質がAβ受容体候補としてあげられている(「アミロイドーシス」の「細胞毒性」を参照)。
 凝集したAβが神経細胞毒性を発揮する機構として近年オリゴマー仮説が注目されている(「アルツハイマー病」の4.2.3「オリゴマー仮説」参照)。この仮説では特に神経細胞死を惹起する前に可溶性Aβオリゴマーが毒性受容体を介してシナプス毒性を引き起こしているという仮説が考えられており、様々な膜タンパク質がAβ毒性受容体候補としてあげられている(「アミロイドーシス」の「細胞毒性」を参照)。


(編集コメント:Aβの毒性が最近言われております。その毒性と受容体などのメカニズムに関してはいかがでしょうか。)
(編集コメント:Aβの毒性が最近言われております。その毒性と受容体などのメカニズムに関してはいかがでしょうか。)
53

回編集

案内メニュー