「大脳皮質の局所神経回路」の版間の差分

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== 局所神経回路ユニットと機能円柱  ==
== 局所神経回路ユニットと機能円柱  ==


 大脳皮質は、解剖学的に、縦方向に神経細胞が柱状に並んでおり<ref name="ref2"><pubmed>10805761</pubmed></ref>、ミニ円柱(minicolumn)構造(80個の神経細胞で構成され、横方向に23μmの幅を持つ)と呼ばれている。横方向にこのミニ円柱構造が繰り返し分布している<ref name="ref3"><pubmed>22171052</pubmed></ref>。[[wikipedia:ja:サル|サル]]の大脳皮質の[[一次視覚野]]では、このミニ円柱構造は、18個の2/3層の錐体細胞、6個の5層の錐体細胞、10個の6層の錐体細胞の尖端樹状突起とその[[軸索]](axon)が束をなし、上述の錐体細胞を含んだ64個の興奮性の神経細胞(錐体細胞、[[Spiny stellate 細胞]]等)と16個の抑制性の非錐体細胞がその周りを取り囲む様に分布し、一種の機能的なユニット構造を構成していると考えられている<ref name="ref4"><pubmed>8822167</pubmed></ref>。それらが互いに[[シナプス]]結合で連絡し合いながら、良く似た形をした物体に視覚的に反応する幅約400 µmの[[機能円柱]](column)構造を形成していると考えられている<ref name="ref5"><pubmed>1448150</pubmed></ref>。ただし、まだこの機能円柱構造とミニ円柱構造の間の関係は明らかにはなっていない。
 大脳皮質は、解剖学的に、縦方向に神経細胞が柱状に並んでおり<ref name="ref2"><pubmed>10805761</pubmed></ref>、ミニ円柱(minicolumn)構造(80個の神経細胞で構成され、横方向に23μmの幅を持つ)と呼ばれている。横方向にこのミニ円柱構造が繰り返し分布している<ref name="ref3"><pubmed>22171052</pubmed></ref>。[[wikipedia:ja:サル|サル]]の大脳皮質の[[一次視覚野]]では、ひとつのミニ円柱構造の中に、18個の2/3層の錐体細胞、6個の5層の錐体細胞、10個の6層の錐体細胞の尖端樹状突起とその[[軸索]](axon)が束をなし、上述の錐体細胞を含んだ64個の興奮性の神経細胞(錐体細胞、[[Spiny stellate 細胞]]等)と16個の抑制性の非錐体細胞がその周りを取り囲む様に分布し、それらが互いに[[シナプス]]結合で連絡し合いながら、一種の機能的なユニット構造を構成していると考えられている<ref name="ref4"><pubmed>8822167</pubmed></ref>。数百個のミニ円柱が集まり、良く似た形をした物体に視覚的に反応する幅約400 µmの[[機能円柱]](column)構造を形成していると考えられている<ref name="ref5"><pubmed>1448150</pubmed></ref>。ただし、まだミニ円柱構造と機能円柱構造との間の関係は明らかにはなっていない。


== 局所神経回路の構造  ==
== 局所神経回路の構造  ==
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