16,040
回編集
細 (→母親以外による養育行動) |
|||
42行目: | 42行目: | ||
=== 母親以外による養育行動 === | === 母親以外による養育行動 === | ||
哺乳類の場合、95%以上の種の父親は直接には仔を養育しないが、母子を含む群れ全体をオスが警護するなどにより、間接的に母子を保護する行動はしばしば見られる。また、一部の[[wikipedia:JA:霊長類|霊長類]]([[wikipedia:JA:マーモセット|マーモセット]]、[[wikipedia:JA:オマキザル|オマキザル]])や[[wikipedia:JA:齧歯類|齧歯類]]([[wikipedia:JA:ビーバー|ビーバー]]、マウス)、[[wikipedia:JA:食肉類|食肉類]]([[wikipedia:JA:キツネ|キツネ]]・[[wikipedia:JA:タヌキ|タヌキ]])などの種においては、父親も母親同様に哺乳を除く養育を行う。また、年長の同胞や自らの繁殖を終えた高齢のメス個体がヘルパーとして育児に参加する場合もある<ref>'''Hrdy, S. B.'''<br>Mother nature: Maternal instincts and how they shape the human species(邦題『マザーネイチャー:「母親」はいかにヒトを進化させたか』)<br>''Ballantine Books'' , 1999</ref>。 | |||
ラット・マウスでは、未交配のメスを仔と同居させると、はじめは見慣れない仔に拒否的行動をとる場合もあるが、次第に慣れて巣づくりし、仔を巣に集め、保温したりグルーミングしたりするようになる<ref><pubmed> 5611028 </pubmed></ref>。未交配の成体オスは仔を攻撃することが多いが、交配し父親になると仔への攻撃は抑制され養育するようになる<ref><pubmed>7058349</pubmed></ref>。この行動変化は、オスの繁殖効率を上げる点で適応的であると考えられている。(Wikipediaの[[wikipedia:JA: サラ・ブラファー・ハーディ|サラ・ブラファー・ハーディ]]の項目参照) | |||
== 養育本能の神経回路機構 == | == 養育本能の神経回路機構 == |