「スリット」の版間の差分

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 脊椎動物にはSlit1、Slit2、Slit3の3つのメンバーが存在している。Slit1、Slit2の受容体としてはRobo1、Robo2が、Slit3の受容体としてはRobo1、Robo4が知られている<ref name=ref10><pubmed>17029581</pubmed></ref>。なお、Slit1、Slit2、Slit3は、Robo3(Rig-1)には結合せず、[[NELL2]]がそのリガンドとして結合することで反発活性を示すことが最近報告されている<ref name=ref11><pubmed>26586761</pubmed></ref>。
 脊椎動物にはSlit1、Slit2、Slit3の3つのメンバーが存在している。Slit1、Slit2の受容体としてはRobo1、Robo2が、Slit3の受容体としてはRobo1、Robo4が知られている<ref name=ref10><pubmed>17029581</pubmed></ref>。なお、Slit1、Slit2、Slit3は、Robo3(Rig-1)には結合せず、[[NELL2]]がそのリガンドとして結合することで反発活性を示すことが最近報告されている<ref name=ref11><pubmed>26586761</pubmed></ref>。


 Slit1、Slit2、Slit3は中枢神経系の正中部付近における軸索ガイダンスの制御に重要な役割を果たしており、同側性投射軸索を腹側正中部の底板に近づくのを阻害し、一度底板で正中交差した交連ニューロンの軸索の再交差を防ぐことに必要であることが報告されている<ref name=ref4 /> <ref name=ref12><pubmed>10975526</pubmed></ref> <ref name=ref13><pubmed>15091338</pubmed></ref>。またSlit3は[[甲状腺]]、[[human umbilical vein endothelial cells]](HUVECs)、[[マウス]]における[[肺]]や[[横隔膜]]の内皮細胞に発現しており、[[血管新生誘導因子]]としても働くことが知られている<ref name=ref14><pubmed>20607660</pubmed></ref>。
 Slit1、Slit2、Slit3は中枢神経系の正中部付近における軸索ガイダンスの制御に重要な役割を果たしており、同側性投射軸索を腹側正中部の底板に近づくのを阻害し、一度底板で正中交差した交連ニューロンの軸索の再交差を防ぐことに必要であることが報告されている<ref name=ref4 /> <ref name=ref12><pubmed>10975526</pubmed></ref> <ref name=ref13><pubmed>15091338</pubmed></ref>。またSlit3は[[甲状腺]]、[[wj:ヒト臍帯静脈内皮細胞|ヒト臍帯静脈内皮細胞]] ([[human umbilical vein endothelial cells]], HUVECs)、[[マウス]]における[[肺]]や[[横隔膜]]の内皮細胞に発現しており、[[血管新生誘導因子]]としても働くことが知られている<ref name=ref14><pubmed>20607660</pubmed></ref>。


==発現==
==発現==

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