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Masahitoyamagata (トーク | 投稿記録) 細 (→コネクトームの利用) |
Masahitoyamagata (トーク | 投稿記録) 細 (→機能的コネクトーム) |
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==機能的コネクトーム== | ==機能的コネクトーム== | ||
2012年、Richard Yuste(Columbia University)、George Church(Harvard University)らが、「The Brain Activity MapProject and the Challenge of Functional Connectomics」と題する提案をした<ref><pubmed>22726828</pubmed></ref><ref><pubmed>23470729</pubmed></ref>。Kavli財団を中心としたBrain Activity Map(BAM)プロジェクトについての提案である。この概念では、主に電顕による「構造的コネクトーム(Structural connectome)」に対して、すべての神経細胞の活動のパターンを動的にマッピングする「機能的コネクトーム(functional | 2012年、Richard Yuste(Columbia University)、George Church(Harvard University)らが、「The Brain Activity MapProject and the Challenge of Functional Connectomics」と題する提案をした<ref><pubmed>22726828</pubmed></ref><ref><pubmed>23470729</pubmed></ref>。Kavli財団を中心としたBrain Activity Map(BAM)プロジェクトについての提案である。この概念では、主に電顕による「構造的コネクトーム(Structural connectome)」に対して、すべての神経細胞の活動のパターンを動的にマッピングする「機能的コネクトーム(functional connectome)」を提唱している。その後の技術的進歩により、その方法論については、当初イメージしていたことから徐々に変更になっているが、基本的には、神経細胞の活動を重視して、上記の大規模生理学的な方法とfMRIなどの方法を、新技術の開発により達成して機能面からのコネクトームを理解しようという提唱である<ref><pubmed>25654253</pubmed></ref>。 | ||
機能的コネクトームの情報が、構造的コネクトームの情報とともに不可欠なのは、特にヒトを含めた哺乳類の神経系では構造的な可塑性が見られるということである。例えば、神経細胞の樹状突起は出現と消失を示す<ref><pubmed>14708001</pubmed></ref>。つまり、シナプスの結合性は神経系が機能する際、大きく変化しているので、特に哺乳動物においては、構造的コネクトームだけで、神経系の機能を把握することは全く不十分であり、神経活動を含めた機能的コネクトームの把握が大切であるという理解が背景にある。 | |||
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