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== Calyxの訳語について == | |||
これまでcalyx of Heldをあえて訳するようなケースがあまりなかったため、「calyx」をどのように和訳するのが悩ましいところです。直訳では[[植物]]の花を構成する「萼(がく)」ですが、kidney calyxが腎杯と訳されてるように「杯」と訳される場合もあります。Calyx of Heldは、生後10日齢頃までは「杯」と呼ぶにふさわしいカップ状の形態をとりますが、生後2週齢以降は顕著なfenestrationが起き成熟したシナプスは「杯」という漢字からの[[連想]]とは異なる形態となります。実験者の実感では「杯」の字当てはめるのは抵抗があり「萼」がふさわしいと考えます。従ってあえて和訳するのなら「Held萼状シナプス」であり、常用漢字を用いるという本辞典の規則を厳密に適用するなら「Heldがく状シナプス」になるかと思います。本邦でcalyx of Heldの研究に従事する数名の研究者に直接話を伺ったところ、感覚としては萼の方がしっくりくるという意見が多数派でした。また中国人研究者によれば中国語では「萼状突触」と訳されるそうです。従って、リバイスでは「Held萼状シナプス」に統一し、頻出する箇所ではしつこい繰り返しを避けるために単に「萼状シナプス」と記すよう修正しました。しかし「萼状」と「がく状」のどちらもがしっくりこないのであれば、英語音のカタカナ表記で「Heldカリックスシナプス」のままでもよいと思います。本辞典での訳が、今後広く使われいく可能性があると思われますので、編集委員会でもご検討いただければ幸いです。 |
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