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H4拮抗薬には、[[チオペラミド]]、[[JNJ7777120]](Johnson & Johnson社)がある。アレルギー性疾患や、[[wj:リューマチ|リューマチ]]などの[[自己免疫疾患]]の治療薬としての可能性がある。 | H4拮抗薬には、[[チオペラミド]]、[[JNJ7777120]](Johnson & Johnson社)がある。アレルギー性疾患や、[[wj:リューマチ|リューマチ]]などの[[自己免疫疾患]]の治療薬としての可能性がある。 | ||
=== | ===逆作動薬について === | ||
受容体は、活性化状態と不活性化状態という2つの状態(コンフォメーション)をとりうる。[[アゴニスト]]が結合した場合には、ほとんどが活性化状態になる。アゴニストがない状況では、大部分は不活性化状態にあるが一部は活性化状態にある。従って、わずかではあるが、受容体シグナル伝達が起こっている。[[アンタゴニスト]](拮抗薬)は、通常受容体結合部位に結合して、アゴニストの結合を邪魔する(受容体に結合するが反応を起こさない)ものを言う。その定義においては、アンタゴニストは、受容体の活性化状態、不活性化状態の割合に影響を与えない。 | 受容体は、活性化状態と不活性化状態という2つの状態(コンフォメーション)をとりうる。[[アゴニスト]]が結合した場合には、ほとんどが活性化状態になる。アゴニストがない状況では、大部分は不活性化状態にあるが一部は活性化状態にある。従って、わずかではあるが、受容体シグナル伝達が起こっている。[[アンタゴニスト]](拮抗薬)は、通常受容体結合部位に結合して、アゴニストの結合を邪魔する(受容体に結合するが反応を起こさない)ものを言う。その定義においては、アンタゴニストは、受容体の活性化状態、不活性化状態の割合に影響を与えない。 | ||
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H1受容体の結晶構造がX線解析から明らかになった<ref><pubmed>21697825</pubmed></ref>[22]。逆作動薬である[[ドキセピン]]が結合した不活性化状態の構造を見たものである。今後さらに特異性の高いH1拮抗薬の開発に役立つと考えられる。 | H1受容体の結晶構造がX線解析から明らかになった<ref><pubmed>21697825</pubmed></ref>[22]。逆作動薬である[[ドキセピン]]が結合した不活性化状態の構造を見たものである。今後さらに特異性の高いH1拮抗薬の開発に役立つと考えられる。 | ||
H3受容体、H4受容体は恒常的活性がかなり高い受容体である<ref><pubmed>11130725</pubmed></ref><ref><pubmed>24903527</pubmed></ref>[23,24](すなわち、アゴニストがなくても受容体のかなりの割合が活性化状態にある)。H3受容体拮抗薬のチオペラミド、クロベンプロピットはインバースアゴニストである。H4受容体拮抗薬のチオペラミド、JNJ7777120は、動物種によって、逆作動薬、[[部分逆作動薬]]、部分作動薬、ニュートラルアンタゴニストと性質が異なるので注意が必要である<ref><pubmed>26084539</pubmed></ref>[25]。 | |||
== 末梢機能 == | == 末梢機能 == |