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=== ドーパミン部分作動薬の作用機序 === | === ドーパミン部分作動薬の作用機序 === | ||
アリピプラゾールは、D<sub>2</sub> 受容体の部分作動薬でありD<sub>2</sub> に高い親和性を示すが、その固有活性は内因性のドーパミンよりも低い。この特性によりシナプス間隙のドーパミン量に応じて、[[遮断薬]](antagonist)あるいは[[作動薬]](agonist)として作用が変化する。例えばドーパミンが過剰な状態では、シナプス前のドーパミン自己受容体に作動薬として働き、ドーパミンの合成と放出を抑制する。またシナプス後D<sub>2</sub>受容体には遮断薬として働いて、抗精神病効果を発揮すると推定されている。一方、ドーパミン伝達が低下した状態では、アリピプラゾールは機能的に本来の作動薬として作用し、ドーパミン機能を調節することで、D<sub>2</sub> | アリピプラゾールは、D<sub>2</sub> 受容体の部分作動薬でありD<sub>2</sub> に高い親和性を示すが、その固有活性は内因性のドーパミンよりも低い。この特性によりシナプス間隙のドーパミン量に応じて、[[遮断薬]](antagonist)あるいは[[作動薬]](agonist)として作用が変化する。例えばドーパミンが過剰な状態では、シナプス前のドーパミン自己受容体に作動薬として働き、ドーパミンの合成と放出を抑制する。またシナプス後D<sub>2</sub>受容体には遮断薬として働いて、抗精神病効果を発揮すると推定されている。一方、ドーパミン伝達が低下した状態では、アリピプラゾールは機能的に本来の作動薬として作用し、ドーパミン機能を調節することで、D<sub>2</sub>受容体の完全遮断薬である第1世代抗精神病薬がもたらすようなドーパミン神経伝達の低下状態が持続することを防ぐことが可能となる。なお、アリピプラゾールとブレクスピプラゾールは5-HT<sub>1A</sub>受容体部分作動作用も有しているが、臨床効果にどれほど寄与するかは不明である。 | ||
== 有効性 == | == 有効性 == |