「Bienenstock-Cooper-Munro理論」の版間の差分

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::<math>\frac{dm_j}{dt} = f(c, \left \langle c\right \rangle)d_j</math>
::<math>\frac{dm_j}{dt} = f(c, \left \langle c\right \rangle)d_j</math>
 
ただし、
::<math>m_j</math>:<math>j</math>番目のシナプス強度変化率<br>
::<math>m_j</math>:<math>j</math>番目のシナプス強度変化率<br>
::<math>d_j</math>:<math>j</math>番目の入力線維の発火率<br>
::<math>d_j</math>:<math>j</math>番目の入力線維の発火率<br>
::<math>f</math>:Bienenstock-Cooper-Munro関数。シナプス後細胞の発火率 <math>c</math> と、シナプス後細胞の過去の発火平均 <math>\left \langle c\right \rangle</math> により決定される関数。
::<math>f</math>:[[Bienenstock-Cooper-Munro関数]]。シナプス後細胞の発火率 <math>c</math> と、シナプス後細胞の過去の発火平均 <math>\left \langle c\right \rangle</math> により決定される関数。


 この理論の最大の特徴は、閾値<math>\theta m</math>が固定値ではなく、シナプス後細胞の過去の活性化履歴の平均に応じて、それ自体が変動する値(sliding threshold)であるとした点である。これにより、細胞が高い活性を維持している条件下では<math>\theta m</math>が右にスライドして、その後のシナプス増強が起きにくい状態になり('''図1B''':曲線赤)、逆に細胞の活性が低い場合には<math>\theta m</math>が左にスライドするため、その後のシナプス増強が誘導されやすい状態が生まれ('''図1B''':曲線青)、結果的にシナプス伝達を恒常的に安定化することが可能であるとしている。
 この理論の最大の特徴は、閾値<math>\theta m</math>が固定値ではなく、シナプス後細胞の過去の活性化履歴の平均に応じて、それ自体が変動する値(sliding threshold)であるとした点である。これにより、細胞が高い活性を維持している条件下では<math>\theta m</math>が右にスライドして、その後のシナプス増強が起きにくい状態になり('''図1B''':曲線赤)、逆に細胞の活性が低い場合には<math>\theta m</math>が左にスライドするため、その後のシナプス増強が誘導されやすい状態が生まれ('''図1B''':曲線青)、結果的にシナプス伝達を恒常的に安定化することが可能であるとしている。

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