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Tatsuyamori (トーク | 投稿記録) 細編集の要約なし |
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=== 接着分子のリサイクリング === | === 接着分子のリサイクリング === | ||
アクチン繊維と結合した接着分子は、アクチン繊維の後方移動に伴って成長円錐中心部へと運ばれてしまう。成長円錐ではその前方移動を恒常的に維持するため、後方へ移動した接着分子を周辺環境から脱着し、再び成長円錐先端部へと輸送し再利用する機構が存在すると考えられている。例えば、アクチン繊維の後方移動により中心部に到達したL1は、[[クラスリン]](clathrin)依存的[[エンドサイトーシス]] | アクチン繊維と結合した接着分子は、アクチン繊維の後方移動に伴って成長円錐中心部へと運ばれてしまう。成長円錐ではその前方移動を恒常的に維持するため、後方へ移動した接着分子を周辺環境から脱着し、再び成長円錐先端部へと輸送し再利用する機構が存在すると考えられている。例えば、アクチン繊維の後方移動により中心部に到達したL1は、[[クラスリン]](clathrin)依存的[[エンドサイトーシス]]によって膜小胞に取り込ま[[Image:クラッチメカニズム.png|thumb|500px|図4 クラッチ仮説における接着分子のリサイクリング機構。]]れた後、微小管のガイドによって細胞質内を成長円錐先端部まで輸送され、形質膜に再挿入される<ref><pubmed> 10804209</pubmed></ref><ref><pubmed> 11717353</pubmed></ref>。このように接着分子は、①成長円錐先端部での基質との接着、②アクチン繊維の後方移動に伴う成長円錐中心部への移動、③基質からの脱着と成長円錐内への取り込み、④成長円錐先端部への輸送、⑤先端部での形質膜への再挿入、という過程でリサイクルされており、成長円錐の恒常的な前進運動の分子基盤となっていると考えられている(図4)。 | ||
== 成長円錐と軸索ガイダンス == | == 成長円錐と軸索ガイダンス == | ||
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[[Image:旋回方向決定.png|thumb|450px|<b>図3.成長円錐の旋回方向を規定する要因の例</b>]] | [[Image:旋回方向決定.png|thumb|450px|<b>図3.成長円錐の旋回方向を規定する要因の例</b>]] | ||
近年、エキソサイトーシスやエンドサイトーシスといった細胞膜トラフィッキングも軸索ガイダンス因子が誘導する成長円錐の旋回運動に関与することが報告されている<ref><pubmed>21386859</pubmed></ref>。これまでの見解として、誘引性ガイダンス因子ではエキソサイトーシスが、反発性ガイダンス因子ではエンドサイトーシスがそれぞれ非対称に成長円錐内で活性化され、成長円錐は旋回運動を呈すると考えられている。また、人為的にエンドサイトーシスやエキソサイトーシスを成長円錐の片側で促進あるいは阻害すると成長円錐の旋回運動が誘導されるという報告もあり<ref><pubmed>20471350</pubmed></ref>、軸索ガイダンス因子は成長円錐内のエキソサイトーシス/ | 近年、エキソサイトーシスやエンドサイトーシスといった細胞膜トラフィッキングも軸索ガイダンス因子が誘導する成長円錐の旋回運動に関与することが報告されている<ref><pubmed>21386859</pubmed></ref>。これまでの見解として、誘引性ガイダンス因子ではエキソサイトーシスが、反発性ガイダンス因子ではエンドサイトーシスがそれぞれ非対称に成長円錐内で活性化され、成長円錐は旋回運動を呈すると考えられている。また、人為的にエンドサイトーシスやエキソサイトーシスを成長円錐の片側で促進あるいは阻害すると成長円錐の旋回運動が誘導されるという報告もあり<ref><pubmed>20471350</pubmed></ref>、軸索ガイダンス因子は成長円錐内のエキソサイトーシス/エンドサイトーシスの空間的なバランスを制御することで、成長円錐の旋回運動の方向性を規定すると考えられる(図5)。 | ||
==== 局所タンパク質合成と分解 ==== | ==== 局所タンパク質合成と分解 ==== |
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