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==IDの遺伝学的原因== | ==IDの遺伝学的原因== | ||
IDの最も頻度の高い原因は[[ダウン症候群|21トリソミー]]であり、21トリソミーも含む染色体異常はIDの約10%に認めるといわれている。<ref name=ref2><pubmed>20466091</pubmed></ref>染色体異常には数的異常と[[wikipedia:ja:染色体異常|転座]]や[[wikipedia:ja:染色体異常|逆位]]などの質的構造異常が含まれ、複数の遺伝子の量的異常や構造異常により切断された遺伝子が原因となりうる。通常の染色体検査(核型検査)で正常と判断されたIDの約2.5%に[[wikipedia:ja:サブテロメア|サブテロメア]](テロメアに隣接する約100~300 Kbの領域)構造異常を認めることも知られており、[[wikipedia:ja: | IDの最も頻度の高い原因は[[ダウン症候群|21トリソミー]]であり、21トリソミーも含む染色体異常はIDの約10%に認めるといわれている。<ref name=ref2><pubmed>20466091</pubmed></ref>染色体異常には数的異常と[[wikipedia:ja:染色体異常|転座]]や[[wikipedia:ja:染色体異常|逆位]]などの質的構造異常が含まれ、複数の遺伝子の量的異常や構造異常により切断された遺伝子が原因となりうる。通常の染色体検査(核型検査)で正常と判断されたIDの約2.5%に[[wikipedia:ja:サブテロメア|サブテロメア]](テロメアに隣接する約100~300 Kbの領域)構造異常を認めることも知られており、[[wikipedia:ja:蛍光_in_situ_ハイブリダイゼーション|蛍光in situハイブリダイゼーション]](FISH)法や[[wikipedia:multiplex ligation-dependent probe amplification|multiplex ligation-dependent probe amplification]] (MLPA) 法を用いて、サブテロメア領域の欠失・重複を検出することが可能である。<ref name=ref1 />また[[wikipedia:ja:核型検査|核型検査]]正常例のマイクロアレイスクリーニングで、数Kbから数Mbにわたる正常[[wikipedia:ja:ヒトゲノム|ヒトゲノム]]に認めない[[wikipedia:ja:コピー数異常|コピー数異常]](copy number variation : CNV)をIDの約5-20%に認めるといわれており、CNV内の量的感受性遺伝子や近傍の遺伝子発現変化、切断点上の遺伝子破壊や再構成による[[wikipedia:ja:融合遺伝子|融合遺伝子]]などが原因となりうる。<ref name=ref2 />単一遺伝子異常には遺伝子全体もしくは部分欠失、重複、点変異などが含まれる。その多くは、症候性IDやX連鎖性ID(X-linked Intellectual Disability、以下XLIDと称す)に関連した染色体・ゲノム構造異常や家系による[[wikipedia:ja:連鎖解析|連鎖解析]]より単離されてきたが、遺伝子座位同定のみ判明し原因遺伝子が未同定のものも多い。 | ||
==ID関連遺伝子の分類== | ==ID関連遺伝子の分類== |