「辺縁帯」の版間の差分

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== 脊髄後角における辺縁帯  ==
== 脊髄後角における辺縁帯  ==


 脊髄の灰白質は蝶が羽根を広げたような形態をしており、背側部を後角 posterior horn, dorsal horn、腹側部を[[anterior horn]], [[ventral horn]]という。その中間を[[中間帯]] [[intermediate zone]]([[側角]] [[lateral horn]])と呼ぶ。後角は層構造を呈し、背側から[[後角尖]] [[apex]]、[[後角頭]] [[head]]、[[後角頚部]] [[neck]]、[[後角底]] [[base]]からなる。後角尖は更に2層に分けることが出来、背側を[[海綿質]] [[substantia spongiosa]]または辺縁帯([[縁帯]])といい、腹側を[[膠様質]] [[substantia gelatinosa]]という。なお、脊髄灰白質はスウェーデンの神経学者[[wikipedia:Bror Rexed|Bror Rexed]]によってⅠ層からⅩ層に区分されている。Rexedの区分では辺縁帯はⅠ層にあたり、膠様質はⅡ層にあたる<ref>''' ジョン・H・マーティン=著、野村金子武嗣=監訳'''<br> マーティン 神経解剖学 テキストとアトラス 初版 <br>''西村書店(東京)'':2007</ref>。
 脊髄の灰白質は蝶が羽根を広げたような形態をしており、背側部を後角 posterior horn, dorsal horn、腹側部を前角 [[anterior horn]], [[ventral horn]]という。その中間を[[中間帯]] [[intermediate zone]]([[側角]] [[lateral horn]])と呼ぶ。後角は層構造を呈し、背側から[[後角尖]] [[apex]]、[[後角頭]] [[head]]、[[後角頚部]] [[neck]]、[[後角底]] [[base]]からなる。後角尖は更に2層に分けることが出来、背側を[[海綿質]] [[substantia spongiosa]]または辺縁帯([[縁帯]])といい、腹側を[[膠様質]] [[substantia gelatinosa]]という。なお、脊髄灰白質はスウェーデンの神経学者[[wikipedia:Bror Rexed|Bror Rexed]]によってⅠ層からⅩ層に区分されている。Rexedの区分では辺縁帯はⅠ層にあたり、膠様質はⅡ層にあたる<ref>''' ジョン・H・マーティン=著、野村金子武嗣=監訳'''<br> マーティン 神経解剖学 テキストとアトラス 初版 <br>''西村書店(東京)'':2007</ref>。


 脊髄後角にあるニューロンは、[[後根神経節]]ニューロンからの[[体性感覚]]を受容する。辺縁帯では特に[[痛覚]]と[[温度覚]]を伝える神経線維([[A-δ線維]])の投射を受ける。  
 脊髄後角にあるニューロンは、[[後根神経節]]ニューロンからの[[体性感覚]]を受容する。辺縁帯では特に[[痛覚]]と[[温度覚]]を伝える神経線維([[A-δ線維]])の投射を受ける。  

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