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神経細胞がシナプスを介して相互に結合し、活動電位がいかにして神経伝達物質の放出を引き起こすかを解説してきたが、シナプス後細胞では、受け取った興奮性シナプス電位と抑制性シナプス電位が細胞体まで伝わり、[[ | 神経細胞がシナプスを介して相互に結合し、活動電位がいかにして神経伝達物質の放出を引き起こすかを解説してきたが、シナプス後細胞では、受け取った興奮性シナプス電位と抑制性シナプス電位が細胞体まで伝わり、[[軸索小丘]] axon hillockで統合され、最終的に発火するかどうかが決まる。この影響の相互作用を[[神経統合]] neural integrationと呼ぶ<ref name=ref6>'''Neil R.Carlson著、泰羅雅登・中村克樹監訳'''<br>「第3版 カールソン 神経科学テキスト 脳と行動」<br>''丸善株式会社''、2010</ref>。 | ||
ここで重要なのは、神経細胞同士の結合は1対1とは限らず、1対多、多対1であることが多いということである。すなわち、1つの神経細胞が多くの神経細胞に投射することを発散divergenceといい、多くの神経細胞から1つの神経細胞が投射を受けることを収斂convergenceという。実際には、多対多の投射が演算されて神経回路が形成されている<ref name=ref1 />。 | ここで重要なのは、神経細胞同士の結合は1対1とは限らず、1対多、多対1であることが多いということである。すなわち、1つの神経細胞が多くの神経細胞に投射することを発散divergenceといい、多くの神経細胞から1つの神経細胞が投射を受けることを収斂convergenceという。実際には、多対多の投射が演算されて神経回路が形成されている<ref name=ref1 />。 |