「プロモーター」の版間の差分

ナビゲーションに移動 検索に移動
19行目: 19行目:


== 転写基本因子 ==
== 転写基本因子 ==
 TFIIA, TFIIB, TFIID, TFIIE, TFIIF, TFIIHなどが存在し、RNA polIIと共にコアプロモーター上に転写開始複合体を形成することで、RNApolIIに正確な位置(転写開始点)から転写を開始させる役割を果たしている1)。転写基本因子群の多くはサブユニット構造をとる複合体であり、特に、TFIIDはTATAボックス結合タンパク質(TATA-binding protein; TBP)とそのサブユニット群(TBP-associated factor; TAF)から構成され、転写開始複合体を形成する上で中心的な役割を果たす<ref name=ref2><pubmed>7917332</pubmed></ref><ref name=ref3><pubmed>8811195</pubmed></ref><ref name=ref4><pubmed>21420851</pubmed></ref>。興味深いことに、TBPはTATAボックス認識に貢献するばかりではなく、以下に紹介するTATAレスプロモーターからの転写、さらには、クラスI及びクラスIIIのプロモーターからの転写にも必要であることが明らかにされており、真核細胞における転写制御において必須な役割を果たしている<ref name=ref6><pubmed>1657708</pubmed></ref>。
 [[TFIIA]], [[TFIIB]], [[TFIID]], [[TFIIE]], [[TFIIF]], [[TFIIH]]などが存在し、[[RNA polII]]と共にコアプロモーター上に[[転写開始複合体]]を形成することで、RNApolIIに正確な位置([[転写開始点]])から転写を開始させる役割を果たしている1)。転写基本因子群の多くはサブユニット構造をとる複合体であり、特に、TFIIDは[[TATAボックス結合タンパク質]]([[TATA-binding protein]]; TBP)とそのサブユニット群[[TBP結合因子]]([[TBP-associated factor]]; TAF)から構成され、転写開始複合体を形成する上で中心的な役割を果たす<ref name=ref2><pubmed>7917332</pubmed></ref><ref name=ref3><pubmed>8811195</pubmed></ref><ref name=ref4><pubmed>21420851</pubmed></ref>。興味深いことに、TBPはTATAボックス認識に貢献するばかりではなく、以下に紹介するTATAレスプロモーターからの転写、さらには、クラスI及びクラスIIIのプロモーターからの転写にも必要であることが明らかにされており、真核細胞における転写制御において必須な役割を果たしている<ref name=ref5><pubmed>8422684</pubmed></ref><ref name=ref6><pubmed>1657708</pubmed></ref>。


==TATAボックスとTATAレスプロモーター ==
==TATAボックスとTATAレスプロモーター ==

案内メニュー