9,444
回編集
細編集の要約なし |
細 (→神経系での機能) |
||
41行目: | 41行目: | ||
Trk受容体は細胞生存や軸索伸長など細胞に対して正の機能を調節するのに対し、p75は細胞死や細胞生存の調節、軸索伸長の制御など、正と負両方の調節を行う。他にも、シュワン細胞の遊走、[[ミエリン]]形成、[[シナプス]]形成の制御や、感覚神経機能、[[カルシウム]]流入の調節などの機能を示す。p75の下流では[[JNK]]、[[p53]]、[[NF-κB]]、[[TRAFs]]、[[SC-1]]、[[Rho]]、[[Rac]]などの分子が、多様な機能の制御に関わっている。 | Trk受容体は細胞生存や軸索伸長など細胞に対して正の機能を調節するのに対し、p75は細胞死や細胞生存の調節、軸索伸長の制御など、正と負両方の調節を行う。他にも、シュワン細胞の遊走、[[ミエリン]]形成、[[シナプス]]形成の制御や、感覚神経機能、[[カルシウム]]流入の調節などの機能を示す。p75の下流では[[JNK]]、[[p53]]、[[NF-κB]]、[[TRAFs]]、[[SC-1]]、[[Rho]]、[[Rac]]などの分子が、多様な機能の制御に関わっている。 | ||
=== 細胞死誘導=== | === 細胞死誘導=== | ||
104行目: | 89行目: | ||
p75の細胞内ドメインを過剰発現するマウスでは、[[大脳皮質]]の細胞数の減少と、交感神経、感覚神経の細胞数の減少が確認されている。このマウスにおいて、Trk受容体の発現や活性状態には変化が無いのにもかかわらず、細胞数が減少することから、p75の細胞内ドメインが細胞死の誘導を決定する要因であると示唆される。 | p75の細胞内ドメインを過剰発現するマウスでは、[[大脳皮質]]の細胞数の減少と、交感神経、感覚神経の細胞数の減少が確認されている。このマウスにおいて、Trk受容体の発現や活性状態には変化が無いのにもかかわらず、細胞数が減少することから、p75の細胞内ドメインが細胞死の誘導を決定する要因であると示唆される。 | ||
{| class= "wikitable" | |||
|+ 表.p75を介した細胞死誘導/細胞生存 | |||
| align="center" style="background:#f0f0f0;"|'''p75結合因子''' | |||
| align="center" style="background:#f0f0f0;"|'''p75を介した細胞死誘導/細胞生存作用''' | |||
| align="center" style="background:#f0f0f0;"|'''Reference''' | |||
|- | |||
| '''リガンド'''<br>Neurotrophins||細胞死誘導/細胞生存||<ref name=ref101><pubmed>8332899</pubmed></ref> | |||
|- | |||
| '''膜貫通タンパク質'''<br>Trks||細胞死誘導/細胞生存||<ref name=ref102><pubmed>9927421</pubmed></ref> | |||
|- | |||
| '''アダプタータンパク質'''<br>NRIF<br>NADE<br>NRAGE/MAGE-D1<br>TRAFs||細胞死||<ref name=ref103><pubmed>11750124</pubmed></ref> <ref name=ref104><pubmed>10545116</pubmed></ref> <ref name=ref105><pubmed>10764727</pubmed></ref> <ref name=ref106><pubmed>10985348</pubmed></ref> <ref name=ref107><pubmed>10514511</pubmed></ref> | |||
|- | |||
| '''アダプタータンパク質'''<br>TRAFs<br>IRAK||細胞生存||<ref name=ref107 /> <ref name=ref108><pubmed>11487608</pubmed></ref> <ref name=ref109><pubmed>12034707</pubmed></ref> | |||
|} | |||
== 疾患との関連 == | == 疾患との関連 == |