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5番目のC2ドメインにはポリシアル酸が結合している<ref name=ref43 />。シアル酸が負に荷電しているため、長鎖のPSA分子はその大きさと電荷によってNCAM同士又はNCAMと他の接着分子との結合を阻害すると考えられている<ref name=ref43 />。この長鎖のPSAは、発達期の神経細胞などに発現しているが、成体になると限られた部位を除き発現がほとんど見られなくなる<ref name=ref48 />。 | 5番目のC2ドメインにはポリシアル酸が結合している<ref name=ref43 />。シアル酸が負に荷電しているため、長鎖のPSA分子はその大きさと電荷によってNCAM同士又はNCAMと他の接着分子との結合を阻害すると考えられている<ref name=ref43 />。この長鎖のPSAは、発達期の神経細胞などに発現しているが、成体になると限られた部位を除き発現がほとんど見られなくなる<ref name=ref48 />。 | ||
NCAMは、細胞-細胞、および細胞-[[細胞外基質]]間の接着分子で、神経発生や筋発生に重要な分子である<ref name=ref44 /> <ref name=ref18><pubmed>1883195</pubmed></ref> <ref name=ref42><pubmed>12598678</pubmed></ref>。発生期のNCAMはポリシアル化されているので、発生期のNCAMの機能は、PSA-NCAMを中心に研究されている<ref name=ref43 /> <ref name=ref46 />。神経発生では、[[細胞移動]]<ref name=ref32 /> <ref name=ref36><pubmed>7917293</pubmed></ref>、[[神経突起]]の伸長・束形成・分岐<ref name=ref40><pubmed>10648711</pubmed></ref> <ref name=ref56><pubmed>11124992</pubmed></ref>、[[シナプス形成]]・[[可塑性]](後述)、[[学習]]・[[記憶]]<ref name=ref55><pubmed>12869614</pubmed></ref> <ref name=ref29><pubmed>17460068</pubmed></ref>、[[神経疾患]]<ref name=ref9><pubmed>9670224</pubmed></ref> <ref name=ref45><pubmed>23675315</pubmed></ref>に関与する。その他の組織でも形態形成に関与していると考えられている([[NCAM#発現]]の項を参照)。 | NCAMは、細胞-細胞、および細胞-[[細胞外基質]]間の接着分子で、神経発生や筋発生に重要な分子である<ref name=ref44 /> <ref name=ref18><pubmed>1883195</pubmed></ref> <ref name=ref42><pubmed>12598678</pubmed></ref>。発生期のNCAMはポリシアル化されているので、発生期のNCAMの機能は、PSA-NCAMを中心に研究されている<ref name=ref43 /> <ref name=ref46 />。神経発生では、[[細胞移動]]<ref name=ref32 /> <ref name=ref36><pubmed>7917293</pubmed></ref>、[[神経突起]]の伸長・束形成・分岐<ref name=ref40><pubmed>10648711</pubmed></ref> <ref name=ref56><pubmed>11124992</pubmed></ref>、[[シナプス形成]]・[[可塑性]](後述)、[[学習]]・[[記憶]]<ref name=ref55><pubmed>12869614</pubmed></ref> <ref name=ref29><pubmed>17460068</pubmed></ref>、[[神経疾患]]<ref name=ref9><pubmed>9670224</pubmed></ref> <ref name=ref45><pubmed>23675315</pubmed></ref>に関与する。その他の組織でも形態形成に関与していると考えられている([[NCAM#発現|発現]]の項を参照)。 | ||
===シナプス形成=== | ===シナプス形成=== |