「ヒスタミン」の版間の差分

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== 生合成 ==
== 生合成 ==
[[ファイル:Histidine decarboxylase.svg|300px|サムネイル|'''図1. ヒスタミン生合成''']]
[[ファイル:Histidine decarboxylase.svg|300px|サムネイル|'''図1. ヒスタミン生合成''']]
 [[イミダゾール骨格]]に[[エチルアミン]]の側鎖を有する構造である。[[哺乳動物]]のほとんどすべての組織に含まれる。[[アミノ酸]]であるL-ヒスチジンから、[[L-ヒスチジン脱炭酸酵素]](L-histidine decarboxylase: HDC)による脱炭酸反応により生合成される。
 [[イミダゾール骨格]]に[[エチルアミン]]の側鎖を有する構造である。[[哺乳動物]]のほとんどすべての組織に含まれる。[[アミノ酸]]であるL-ヒスチジンから、[[L-ヒスチジン脱炭酸酵素]](L-histidine decarboxylase: HDC)による脱炭酸反応により生合成される('''図1''')。


 ヒスタミンは、[[細菌]]、すなわち海洋性ヒスタミン産生菌及び腸内ヒスタミン産生菌でも、ヒスチジンからHDCにより合成される。魚を食べた時に、魚肉中で繁殖した細菌により合成されたヒスタミンを体内に取り込み食中毒(じんましん等)を起こすことがある。ヒスタミンは一般には腸管から吸収される量は少ないものの、一部は吸収されることによる。
 ヒスタミンは、[[細菌]]、すなわち海洋性ヒスタミン産生菌及び腸内ヒスタミン産生菌でも、ヒスチジンからHDCにより合成される。魚を食べた時に、魚肉中で繁殖した細菌により合成されたヒスタミンを体内に取り込み食中毒(じんましん等)を起こすことがある。ヒスタミンは一般には腸管から吸収される量は少ないものの、一部は吸収されることによる。
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== 代謝 ==
== 代謝 ==
[[ファイル:Histamine metabolism.png|サムネイル|350px|'''図2. ヒスタミン代謝'''<br>SAM:''S''-アデノシルメチオニン、SAH: ''S''-アデノシルホモシステイン]]
[[ファイル:Histamine metabolism.png|サムネイル|350px|'''図2. ヒスタミン代謝'''<br>SAM:''S''-アデノシルメチオニン、SAH: ''S''-アデノシルホモシステイン]]
 代謝経路は2種類ある。
 代謝経路は2種類ある('''図2''')。
#[[ヒスタミンN-メチル基転移酵素]](histamine N-methytransferase: HNMT)により[[メチル化]]を受け、さらに[[モノアミン酸化酵素]](monoamine oxidase: MAO)により酸化され、[[Nτメチルイミダゾール酢酸|N<sup>τ</sup>-メチルイミダゾール酢酸]]に代謝される。
#[[ヒスタミンN-メチル基転移酵素]](histamine N-methytransferase: HNMT)により[[メチル化]]を受け、さらに[[モノアミン酸化酵素]](monoamine oxidase: MAO)により酸化され、[[Nτメチルイミダゾール酢酸|N<sup>τ</sup>-メチルイミダゾール酢酸]]に代謝される。
#[[ジアミン酸化酵素]](diamine oxidase: DAO)により酸化的脱アミノ化され、[[イミダゾール酢酸]]に代謝される。
#[[ジアミン酸化酵素]](diamine oxidase: DAO)により酸化的脱アミノ化され、[[イミダゾール酢酸]]に代謝される。

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