「有芯小胞」の版間の差分

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 有芯小胞は細胞膜近傍に運ばれ、細胞膜にドックした有芯小胞は、[[wikipedia:ja:アデノシン三リン酸|ATP]]依存的なプライミングという過程を経て、即時[[放出可能プール]](immediately releasable pool)へと移行する。その後、細胞内への[[カルシウム]]流入により放出可能プールは細胞膜と融合し、内容物を細胞外に放出する。プライミングやカルシウム濃度を関知する分子機構としては様々な候補分子が報告されているが、未だに議論が続いている。
 有芯小胞は細胞膜近傍に運ばれ、細胞膜にドックした有芯小胞は、[[wikipedia:ja:アデノシン三リン酸|ATP]]依存的なプライミングという過程を経て、即時[[放出可能プール]](immediately releasable pool)へと移行する。その後、細胞内への[[カルシウム]]流入により放出可能プールは細胞膜と融合し、内容物を細胞外に放出する。プライミングやカルシウム濃度を関知する分子機構としては様々な候補分子が報告されているが、未だに議論が続いている。


 [[シナプス小胞]](synaptic vesicle, SV)は[[カルシウムチャネル]]近傍に分布しているが、有芯小胞はカルシウムチャネルから数百nm離れたところに分布していることが知られている。そのため、有芯小胞は比較的微量の細胞内カルシウム濃度上昇に応じて細胞膜融合を起こすことが知られている<ref><pubmed>10856612</pubmed></ref>。また、caged-Ca<sup>2+</sup>を用いた実験によって、有芯小胞分泌の時定数が明らかになってきているが、細胞種ごとに分泌の速度が大きく異なることが分かっている(図)<ref><pubmed>10092049</pubmed></ref>。
 [[シナプス小胞]](synaptic vesicle, SV)は[[カルシウムチャネル]]近傍に分布しているが、有芯小胞はカルシウムチャネルから数百nm離れたところに分布していることが知られている。そのため、有芯小胞は比較的微量の細胞内カルシウム濃度上昇に応じて細胞膜と融合することが知られている<ref><pubmed>10856612</pubmed></ref>。また、caged-Ca<sup>2+</sup>を用いた実験によって、有芯小胞分泌の時定数が明らかになってきているが、細胞種ごとに分泌の速度が大きく異なることが分かっている(図)<ref><pubmed>10092049</pubmed></ref>。


== 参照文献 ==
== 参照文献 ==

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