16,040
回編集
細 (→Sar/Arfファミリー) |
細 (→活性調節機構) |
||
171行目: | 171行目: | ||
== 活性調節機構 == | == 活性調節機構 == | ||
=== | === GDP/GTP交換因子とGTPase活性化タンパク質による活性調節 === | ||
低分子量Gタンパク質は、[[GDP/GTP交換因子]](GDP/GTP exchange factor: GEF) | 低分子量Gタンパク質は、[[GDP/GTP交換因子]](GDP/GTP exchange factor: GEF)によってGDPとGTPが交換され、GDP結合型からGTP結合型となる結果、活性化される('''図''')。一方、[[GTPase活性化タンパク質]](GTPase activating protein: GAP)によって低分子量Gタンパク質自身の有するGTPase活性が亢進して、結合しているGTPが加水分解されてGDPとなる結果、不活性化される。 | ||
=== | === GDP解離阻害因子とGDI置換因子による活性調節 === | ||
Rasを除く低分子量Gタンパク質は、通常、不活性型のGDP結合型の時には、[[GDP解離阻害因子]](GDP dissociation inhibitor: GDI)と複合体を形成して細胞質に存在する(図)。これにより、GDPが解離して活性型に変換されるのが阻害されている。[[GDI置換因子]](GDI displacement factor: GDF)により、GDIが遊離するとGFFによる活性化が可能となる。 | Rasを除く低分子量Gタンパク質は、通常、不活性型のGDP結合型の時には、[[GDP解離阻害因子]](GDP dissociation inhibitor: GDI)と複合体を形成して細胞質に存在する(図)。これにより、GDPが解離して活性型に変換されるのが阻害されている。[[GDI置換因子]](GDI displacement factor: GDF)により、GDIが遊離するとGFFによる活性化が可能となる。 | ||
181行目: | 181行目: | ||
=== プレニル化 === | === プレニル化 === | ||
低分子量Gタンパク質が細胞膜で活性化されるためには、細胞質から細胞膜に移行して結合する必要がある。低分子量Gタンパク質はC末端側の[[ | 低分子量Gタンパク質が細胞膜で活性化されるためには、細胞質から細胞膜に移行して結合する必要がある。低分子量Gタンパク質はC末端側の[[wj:システイン|Cys]]残基が[[プレニル化]]されて細胞膜に結合する。プレニル化には、[[ファルネシル基]]が結合する[[ファルネシル化]]と[[ゲラニルゲラニル基]]が結合する[[ゲラニルゲラニル化]]がある。Rasはファルネシル化を受けるのに対し、RhoやRabなど多くの低分子量Gタンパク質はゲラニルゲラニル化を受ける。 | ||
== 神経系における低分子量Gタンパク質の機能 == | == 神経系における低分子量Gタンパク質の機能 == |