「成長円錐」の版間の差分

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==== 膜トラフィッキング  ====
==== 膜トラフィッキング  ====


近年、エキソサイトーシスやエンドサイトーシスといった細胞膜トラフィッキングも軸索ガイダンス因子が誘導する成長円錐の旋回運動に関与するという報告がなされている。これまでの見解として、誘引性カルシウムシグナルの下流ではVAMP2依存性エキソサイトーシスが、反発性カルシウムシグナルの下流ではクラスリン依存性エンドサイトーシスがそれぞれ促進され、成長円錐は旋回運動を呈すると考えられている。また、一部の反発性ガイダンス因子ではクラスリン非依存性のマクロピノサイトーシスが関与することも示唆されている。
近年、エキソサイトーシスやエンドサイトーシスといった細胞膜トラフィッキングも軸索ガイダンス因子が誘導する成長円錐の旋回運動に関与することが報告されている。これまでの見解として、誘引性ガイダンス因子ではVAMP2依存性エキソサイトーシスが、反発性ガイダンス因子ではクラスリン依存性エンドサイトーシスがそれぞれ非対称に成長円錐内で起き、成長円錐は旋回運動を呈すると考えられている。一部の反発性ガイダンス因子ではクラスリン非依存性のマクロピノサイトーシスが関与することも示唆されている。また、人為的にエンドサイトーシス-エキソサイトーシスを成長円錐の片側で促進あるいは阻害すると成長円錐の旋回運動が誘導されるという報告もあり、軸索ガイダンス因子は成長円錐内のエキソサイトーシス/エンドサイトーシスの空間的なバランスを制御することで、成長円錐の旋回運動を誘導すると考えられる。
 


興味深いことに、反発性カルシウムシグナル依存的とされるMAGやsema3Aによる軸索反発は、クラスリン依存性エンドサイトーシスの阻害により誘引へと逆転し、さらにこの誘引はエキソサイトーシス依存性であることが示されており、ガイダンス因子に遭遇した成長円錐内ではエキソサイトーシスとエンドサイトーシスの両方の経路を、そのバランスによって旋回する


==== 局所タンパク質合成と分解  ====
==== 局所タンパク質合成と分解  ====
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