「プライミング効果」の版間の差分
細編集の要約なし |
細 →神経基盤 |
||
| (2人の利用者による、間の3版が非表示) | |||
| 1行目: | 1行目: | ||
英語名:priming effect | 英語名:priming effect | ||
プライミング効果とは、先行する刺激(プライマー)の処理が後の刺激(ターゲット)の処理を促進または抑制する効果のことを指す。プライミング効果は潜在的(無意識的)な処理によって行われるのが特徴であり、知覚レベル(知覚的プライミング効果)や意味レベル(意味的プライミング効果)で起こる。前者の処理は刺激の知覚様式(モダリティ)の違いによって、それぞれのモダリティに特異的な[[大脳皮質]]によって媒介される一方、後者の処理は[[側頭連合野]]などの[[意味処理]]に関連する[[大脳皮質]]によって媒介される。 | プライミング効果とは、先行する刺激(プライマー)の処理が後の刺激(ターゲット)の処理を促進または抑制する効果のことを指す。プライミング効果は潜在的(無意識的)な処理によって行われるのが特徴であり、知覚レベル(知覚的プライミング効果)や意味レベル(意味的プライミング効果)で起こる。前者の処理は刺激の知覚様式(モダリティ)の違いによって、それぞれのモダリティに特異的な[[大脳皮質]]によって媒介される一方、後者の処理は[[側頭連合野]]などの[[意味処理]]に関連する[[大脳皮質]]によって媒介される。 | ||
== 心理学的概要 == | == 心理学的概要 == | ||
| 20行目: | 11行目: | ||
=== 直接プライミング効果 === | === 直接プライミング効果 === | ||
直接プライミング効果とは、プライマーとターゲットとで同じ刺激が繰り返されることで起こるプライミング効果のことを指し、通常は知覚レベル(知覚的プライミング効果)で観察される現象である。反復プライミング効果とも呼ばれる.[[実験心理学]]では、[[単語完成課題]] | 直接プライミング効果とは、プライマーとターゲットとで同じ刺激が繰り返されることで起こるプライミング効果のことを指し、通常は知覚レベル(知覚的プライミング効果)で観察される現象である。反復プライミング効果とも呼ばれる.[[実験心理学]]では、[[単語完成課題]]などの課題で評価される。単語完成課題では、たとえばプライマーとして「しんりがく」のような単語を提示し、その後「し□□がく」のような単語完成課題を行わせると、プライマーとして最初に「しんりがく」を処理していた場合には、それを処理していない場合と比較して有意にターゲット単語の正答率が向上したり、反応時間が速くなったりということでプライミング効果が同定される.ここで重要なのは、単語完成課題を遂行している際には、プライマーとして提示されている単語を意識的には想起していない、ということである。すなわち、直接プライミング効果は、潜在的な想起過程において起こっている現象であることは留意すべきである。 | ||
=== 間接プライミング効果 === | === 間接プライミング効果 === | ||
| 34行目: | 25行目: | ||
== 関連項目 == | == 関連項目 == | ||
*[[機能的磁気共鳴画像法 | *[[機能的磁気共鳴画像法(fMRI)]] | ||
*[[記憶の分類]] | *[[記憶の分類]] | ||
== 参考文献 == | == 参考文献 == | ||
<references /> | <references /> | ||
(執筆者:月浦崇 担当編集委員:定藤規弘) | |||