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== 構造 == | == 構造 == | ||
Shankには異なった遺伝子にコードされるShank1、2、3がある。Shankのドメイン構造はアミノ端から、アンキリンリピート、SH3ドメイン、PDZドメイン、1000残基以上に及ぶプロリン、セリン、グリシンに富む配列、SAMからなる(図1)。選択的スプライシングにより、アンキリンリピートやSH3ドメイン、SAMドメインを欠くものもある。 | Shankには異なった遺伝子にコードされるShank1、2、3がある。Shankのドメイン構造はアミノ端から、アンキリンリピート、SH3ドメイン、PDZドメイン、1000残基以上に及ぶプロリン、セリン、グリシンに富む配列、SAMからなる(図1)。選択的スプライシングにより、アンキリンリピートやSH3ドメイン、SAMドメインを欠くものもある。 | ||
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*Shank2 = CortBP1 (Cortactin-binding protein 1) = ProSAP1 (Proline-rich synapse-associated protein 1) = SPANK-3 | *Shank2 = CortBP1 (Cortactin-binding protein 1) = ProSAP1 (Proline-rich synapse-associated protein 1) = SPANK-3 | ||
*Shank3 = ProSAP2 = SPANK-2 | *Shank3 = ProSAP2 = SPANK-2 | ||
[[Image:Shank.png|thumb|center|250px|<b>図1.Shank ドメイン構造と選択的スプライシング産物</b><br />Ank:アンキリンリピート<br />SH3:SH3ドメイン<br />PDZ:PDZドメイン<br />Pro rich:プロリンリッチ配列<br />SAM:SAMドメイン]] | |||
== 発現 == | == 発現 == | ||
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但し、SAMドメインの大きさはShank全長の3%にしか相当しないので、上流の長い配列も含めて大きなポリマーを形成できるかどうかは不明である。 | 但し、SAMドメインの大きさはShank全長の3%にしか相当しないので、上流の長い配列も含めて大きなポリマーを形成できるかどうかは不明である。 | ||
<gallery widths=250px heights=250px> | |||
Image:1Q3P.jpg|'''図2 Shank PDZ ドメインによるダイマー形成とGKAPとの相互作用'''<ref name="ref2" /> | |||
Image:Shank-SAM 2F44.png|'''図3 Shank SAM ドメインの結晶構造'''<ref name="ref3" />]] | |||
</gallery> | |||
== Shankと相互作用するタンパク質 == | |||
[[Image:3L4F.jpg|thumb|250px|'''図4 Shank PDZ ドメインとβPIXとの相互作用'''<ref><pubmed>20117114</pubmed></ref>]] | |||
=== 受容体・膜タンパク質 === | === 受容体・膜タンパク質 === | ||
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*[[ProSAPiP1]]<ref><pubmed>16522626</pubmed></ref> | *[[ProSAPiP1]]<ref><pubmed>16522626</pubmed></ref> | ||
=== [[アクチン]]結合タンパク質 === | === [[アクチン]]結合タンパク質 === | ||
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(執筆者:林 真理子 担当編集委員:柚崎通介) |