上衣細胞

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澤田 雅人澤本 和延
名古屋市立大学 大学院医学研究科 再生医学分野 大学院医学研究科
DOI:10.14931/bsd.2898 原稿受付日:2012年12月10日 原稿完成日:2013年3月24日
担当編集委員:大隅 典子(東北大学 大学院医学系研究科 附属創生応用医学研究センター 脳神経科学コアセンター 発生発達神経科学分野)

英:Ependymal cells, Ependyma

 上衣細胞は、脳室系の壁を構成する上皮細胞の一種である。脳室とは、脊椎動物中枢神経系の内部に存在する脳脊髄液で満たされた空間であり、哺乳類では前脳に存在する2つの側脳室、間脳に存在する第3脳室小脳脳橋の間に位置する第4脳室で構成されている(図1)。側脳室と第3脳室はモンロー孔でつながっており、第3脳室は中脳水道を介して第4脳室へ、さらに脊髄中心管へと続く。上衣細胞は一般的に多数の運動性繊毛を有しており、脳室系の内腔表面を覆って脳室と脳実質組織の間の境界を形成し、脳脊髄液の循環などに関与していると考えられている[1][2][3]。上衣細胞に関する近年の研究についてはMeunierらの総説[4]に詳細に解説されている。ここでは、発生、種類と形態、機能について概説する。

図1. 脳室構造と上衣細胞
(A) 齧歯類の脳室構造。(B, C) マウス側脳室外壁の走査電子顕微鏡写真。脳室面は多くの可動性繊毛を持つ上衣細胞で覆われている (B)。上衣細胞繊毛は協調的に運動する (C) ((B) 文献[5]より改変。(C) 文献[6]より改変)。(D) 側脳室外壁に隣接する脳室下帯。側脳室に面した上衣細胞の隙間からアストロサイトの形態を持つ神経幹細胞が一次繊毛を伸長している。神経幹細胞は一過性増殖細胞を経て、新生ニューロンを産生する。

発生

図2. 上衣細胞の発生過程
(A) 放射状グリア。脳室面に1本の一次繊毛を伸長する。(B) 中間細胞。放射状グリアと上衣細胞の特徴を併せ持つ。基底小体の前駆体であるDeuterosomeを数多く持つ。(C) 発達中の上衣細胞。基底小体が細胞膜へと結合し、繊毛の伸長が始まる。極性の形成は見られず、基底仮足の方向は揃っていない。(D) 成熟した上衣細胞。可動性繊毛及び基底小体が細胞の前側へと偏り、極性を形成する。(E) 上衣細胞の2種類の極性。基底小体が細胞の前方へ偏る ”Translational polarity” と、繊毛の向きが一方向へと揃う “Rotationla polarity” は別々のメカニズムで制御される(文献[4]改変)。

 発生期を通じて、ニューロンを含む脳の様々な細胞は、脳室に面した神経幹細胞から産生されており、上衣細胞も同様にこの胎生期神経幹細胞(放射状グリア)から産生される。胎生期に脳室面を構成する細胞は、発生が進行するにつれて神経上皮細胞から放射状グリアへと変化し、生後に上衣細胞及びアストロサイト(神経幹細胞)へと分化する。マウスでは生後2-3日より脳室壁に上衣細胞が発生し、生後10日から運動性繊毛を持つ上衣細胞で覆われ始める。生後に観察される放射状グリアから上衣細胞への分化は、多数の運動性繊毛の形成から細胞内及び細胞間での平面細胞極性形成というダイナミックな過程を経る(図2)。

発生過程

 脳室及び脊髄中心管を覆う上衣細胞は同時に発生するのではなく、脳室内は尾側-吻側方向に、中心管内は、吻側-尾側方向に発生が進行する[7][8]。マウスにおいては、第3脳室の上衣細胞は胎生11-13日[9]、側脳室の上衣細胞は胎生14-16日[10]の間に最終分裂を行う。ラット脊髄における上衣細胞は、胎生18日と生後8-15日に最終分裂のピークが見られる[11][12]ヒトでは、正確な時期は不明であるが、妊娠25週から神経管に沿って上衣細胞が出現する[13]。上衣細胞の発生開始の時期は領域によって異なるが、げっ歯類においてはどの領域でも最終分裂から繊毛の出現までは1週間程度の時間がかかる。上衣細胞の前駆細胞にあたる放射状グリアは、脳室に面した頂端表面から1本の一次繊毛を伸ばしており、上衣細胞へと分化する際には一次繊毛が存在した頂端表面内の領域に運動性繊毛が形成される[14]。その後、細胞質に、基底小体前駆体deuterosome)と呼ばれる繊毛の基底小体の形成中心としてはたらく球状の構造体が多数出現する[15]。未熟な基底小体がdeuterosomeから脳室側の細胞膜へと移動して結合した後、繊毛の伸長が始まる。繊毛の伸長と共に繊毛運動が始まるが、これと同時にdeuterosomeが消失し、基底小体は脳脊髄液流の方向に配向する。上衣細胞内での繊毛運動の配向が揃い、基底小体及び繊毛が細胞前方へと移動した後、上衣細胞間における協調した繊毛運動が観察される[16](図2)。

 放射状グリアは、上記のように上衣細胞に分化する細胞群に加えて、アストロサイトに分化する細胞群も存在する。特に、脳室下帯では、脳室面に一次繊毛を伸長するアストロサイトが成体神経幹細胞としてはたらく[17](図1D)。成体脳側脳室の脳室壁では、神経幹細胞の周囲を上衣細胞が風車状に取り囲んでいる様子とそのような構造の形成機構が近年報告された[18][19]。このユニークな形態学的特徴の意味は現在のところ不明であるが、放射状グリアから上衣細胞及び神経幹細胞への分化メカニズムを把握する上で、この構造の詳細を理解することが重要と考えられている。

分子機構

 上衣細胞の発生において、FoxJ1及びそれに関連する転写因子群が上衣細胞の分化過程に関与することが示されている。FoxJ1はforkhead (Fox) DNA結合ドメインを持つ転写因子の1つで、運動性繊毛を持つ細胞に特異的に発現している。FoxJ1欠損マウスでは、繊毛運動に関与するモータータンパク質であるダイニン及びキネシンが減少するため、基底小体の細胞膜への移動及び繊毛形成ができない[20][21][22][23]。また、FoxJ1はE-cadherinN-cadherinに結合するアダプタータンパク質アンキリンG (Ank3) の発現を制御しており、Ank3変異マウスでは発達途中の上衣細胞同士の細胞膜結合や接着結合が減少して、正常に分化できないことが報告されている[24]。さらに、FoxJ1プロモーター結合因子の1つであるregulatory factor X-3 (RFX3) は、ダイニン遺伝子のプロモーター配列にも結合し、発達中の上衣細胞における繊毛の伸長や繊毛運動の頻度に影響を及ぼすことが示唆されている[25]

 上衣細胞から発生した腫瘍が上衣細胞腫である。中枢神経系腫瘍の10%を占め、典型的な上衣細胞の微細構造や免疫組織化学的特徴を示す[26]。腫瘍化の原因として、放射状グリアの分裂面の配向性や接着結合、Notchシグナル制御の異常が示唆されている[27]

成熟の分子機構

 上衣細胞が正常に発達し機能するためには、細胞間での協調した繊毛運動が必要不可欠である。上衣細胞が成熟するにつれて、1本1本の繊毛が伸長し運動を始め、脳脊髄液流を生み出す。生み出された液流が基底小体の向きを同じ方向へと配向させ、協調した繊毛運動となる。この過程は平面細胞極性(Planar Cell Polarity; PCP)の形成と呼ばれ、2種類の極性が提唱されている[28](図2E)。

 1つ目は“Rotational Polarity”であり、基底小体及び基底仮足の配向を示す[14]。発達中の上衣細胞において、Wnt/PCPシグナルの構成因子であるVangl2は細胞頂端部/後部の境界面及び繊毛に沿って局在しており、基底小体を液流の方向へ配向させる役割を担っていることが示唆されている[16]。別のPCPシグナル因子であるDvl2Celsr2/3もRotational Polarityの形成に必要であることが報告されている[6][29]

 もう1つは“Translational Polarity”であり、基底小体及び繊毛の細胞内前方への移動を示す。上衣細胞の前駆細胞である放射状グリアは1本の一次繊毛を有しており、細胞内前方に位置している。一次繊毛を欠失する変異体では、上衣細胞のTranslational Polarityが障害されることから、放射状グリアの極性が上衣細胞に分化しても引き継がれていることが示唆されている[14]non-muscle myosin II は上衣細胞に発現しており、その機能阻害によってRotational Polarityを阻害することなくTranslational Polarityのみが阻害される[6]。このことから、上衣細胞の成熟に関与する2つの極性形成はそれぞれ独自のメカニズムで制御されていると考えられている。

種類と形態

 上衣細胞は形態学的に大きく2種類に分類される。1つは繊毛を持つ立方形の形態をした上衣細胞 (Ependymal cells)であり、繊毛の本数により、多数の繊毛を持つE1細胞及び2本の繊毛を持つE2細胞の2種類に分類される[19]

 もう1つは双極性で、繊毛をほとんどもしくは全く持たない伸長上衣細胞 (Tanycytes) である[30]。2種類の上衣細胞は分布も異なっており、上衣細胞が側脳室、第3脳室、第4脳室の壁面に存在しているのに対し、伸長上衣細胞は主に第3脳室壁に存在している。E2細胞は全ての脳室壁に存在しているが数は少なく、側脳室壁においては全体の約5%である[19]。脳室から続く脊髄中心管には繊毛を1~3本持つ上衣細胞 (Central canal ependymal cells) が存在する[31][32]

E1細胞

 多数の繊毛(1細胞に32-73本)[19]を持つE1細胞は、免疫組織化学的には、S100βSox2CD24CD133vimentin陽性である。透過型電子顕微鏡による微細構造の観察では、E1細胞は電子密度の低い明るい細胞質や、分散したクロマチンを持つ球状の細胞核を持つ[19][33]。繊毛の基底小体付近には数多くのミトコンドリアが局在し、上衣細胞の側方面には接着結合密着結合ギャップ結合が観察される。

E2細胞

 E2細胞はE1細胞と同様に脳室壁に存在し、免疫組織化学的には、S100β、CD24、vimentin、GFAP陽性である。透過型電子顕微鏡による微細構造の観察では、E2細胞は基本的にE1細胞と同様の形態学的特徴を持つが、多数のミトコンドリアが基底小体付近ではなく核近傍に存在している点、基底小体近傍に電子密度の高い粒子の凝集体が存在する点、が異なる。E2細胞は複雑な構造の基底小体を2つ持ち、そこから2本の運動性繊毛が伸長している[19]

伸長上衣細胞

 伸長上衣細胞は、基底面から長い放射状の突起を血管や神経核、隣接した上衣細胞、アストロサイト等に伸ばしている双極性の細胞である[8][34]。伸長上衣細胞は、脳室壁内の位置や形態、微細構造の違いによってα1、α2、β1、β2の4種類に分類されている[34]。免疫組織化学的には、上衣細胞と同様にS100β、Sox2、vimentin陽性である一方、GFAP、nestinGLAST陽性を示し、アストロサイトや放射状グリアの特徴も併せ持つ。さらには、GABAグルタミン酸など神経伝達物質受容体を発現している。透過型電子顕微鏡による観察では、伸長上衣細胞は、クロマチン凝集を示す不規則な形態の核と、ミトコンドリアやリソソーム、多数の粗面小胞体、大きなゴルジ体を含んだ電子密度の高い細胞質が特徴である[33]

脊髄中心管上衣細胞

 脊髄中心管は3種類の上衣細胞(放射状、立方状、伸長上衣状)で覆われており、全てのサブタイプは1-3本の9+2型繊毛を有している[31][32]。放射状上衣細胞は中心管の背側極及び腹側極に局在し、基底面から長い突起を伸ばしている。多数の立方状及び伸長上衣状上衣細胞は中心管の全周に存在している。脊髄中心管上衣細胞の中で最も数が多いのは2本の繊毛を持つタイプで、免疫組織化学的には、CD24、FoxJ1、CD133、S100β、Sox2、vimentin陽性である。この細胞は、形態学的には脳室壁に存在しているE2細胞と似ているが、E2細胞と比較して、電子密度の高い暗い細胞質を持つ点や基底小体近傍の高電子密度領域が小さい点が異なっている。

機能

図3. 上衣細胞の繊毛構造
(A) 上衣細胞の構造。細胞膜に結合した基底小体から微小管軸糸で構成される繊毛が伸長する。繊毛運動の方向に向かって、基底小体から基底仮足が伸長する。基底小体は細胞内に向かってルートレットと呼ばれる構造物を伸長しているが、その詳細は不明である。(B, C) 9+2型可動性繊毛の構造。上衣細胞の繊毛は、9対の外側微小管ダブレットと、その内側に存在する中心微小管ペアで構成されている (B)。外側微小管Aに存在するダイニン及び中心微小管ペアに伸びる放射状スポークが繊毛運動を担う(C)。
図4. 上衣細胞の繊毛運動
可動生繊毛は非対称的な運動様式を実現することで高速かつ効率的に繊毛運動を行う。前方ストロークでは、繊毛全体が液流方向へと曲がることで液流を生み出すのに対し、後方ストロークでは、繊毛の根元を大きく曲げることで抵抗を減らし、 発生した液流を遮らないように運動する(文献[4]改変)。

繊毛運動による脳脊髄液流の発生と物質運搬

 上衣細胞の繊毛は、基底小体から伸長している(図3)。基底小体は中心小体由来であり、9対の微小管からなるシリンダー構造をとる。基底小体は細胞膜に結合しており、ルートレットと呼ばれる構造物によって細胞内に係留されている[35][36][37]。上衣細胞の繊毛は、外周に位置する9対の微小管及びその内部に位置する1対の微小管で形成された軸糸を持つ、「9+2型」の運動性繊毛である。微小管結合モーターであるDyneinや放射状スポークのはたらきで繊毛が曲がり、繊毛運動が生み出される[38]

 上衣細胞の繊毛運動は気管や卵管のそれと同様に非対称的であり、繊毛が根本から曲がることで液流を生み出す前方ストロークと、その曲がりが解消される後方ストロークが交互に生じている(図4)。脳脊髄液流は、その分泌源である脈絡叢からの受動的な流れや心臓の拍動、脳実質中を走る動脈近傍の流れなど様々な要因・経路が関与している[39][40]が、上衣細胞の繊毛運動は、脳室面付近における効率的かつ継続的な脳脊髄液流の維持に関与すると考えられている[41]

 脳脊髄液中には、レチノイン酸Slit2/3Semaphorin3Fなどの反発性因子、IGF2TGFβFGFなどの増殖因子等、神経発生に重要な因子が含まれている[42][43][44]。成体脳において脈絡叢から分泌されるSlit2は、上衣細胞の繊毛運動によって脳室内及び上衣細胞下の脳室下帯に濃度勾配が形成され、新生ニューロンの移動方向を制御していることが報告されており[5]、繊毛運動による脳脊髄液内の物質運搬は重要な機能である。

 E2細胞における2本の繊毛、及び脊髄中心管上衣細胞における1~3本の繊毛は、いずれも9+2型の運動性繊毛ではあるが、おそらく液流を生み出すには不十分である。代わりに、脳脊髄液流の物質的な変化を機械的もしくは化学的に感知するセンサーの役割を担う可能性があるが、詳細は不明である[19][45]

 マウス脳においては、繊毛の運動異常や脳脊髄液流の方向異常を持つマウスは必ず水頭症になる[41][46][47][48]ことから、上衣細胞の繊毛異常と水頭症の間に直接的な相関関係が見られる[49]。ヒトではこの相関関係は顕著ではないが、一次繊毛機能不全症候群の患者は健常者に比べて水頭症になりやすい傾向があることが報告されている[50][51]。ヒトはマウスと比較して脳室が大きいため、上衣細胞の繊毛異常の影響がマウスよりも出にくいが、脳室水道など脳室内の狭い領域では脳脊髄液の流れに影響を与えると考えられる。水頭症の脳ではしばしば神経炎症も生じているが、生後の上衣細胞発生時期に神経炎症が生じると、繊毛形成不全および水頭症を発症することが最近報告された[52]。水頭症発症のメカニズムを解明するためには、ヒトやマウスで上衣細胞の繊毛運動のメカニズムに加え、炎症との関連についてより研究を深める必要がある。

物質交換

 上衣細胞同士の密着結合は細胞全周性に形成されていない。それゆえ上衣細胞間の「隙間」を介して脳実質と脳脊髄液の間で物質交換が可能になっている。生理的な条件下において、脳実質の細胞外液が脳脊髄液へ拡散することが観察されており、脳実質で生じた排出物の除去に寄与していると考えられている[53]。ただし、この物質拡散の流れは静圧や浸透圧の変化によって逆になることもあり、この場合、脳脊髄液中の様々な物質は脳実質内へと移行する[54][55]

 上衣細胞の隙間を通じた物質の受動拡散に加えて、上衣細胞の細胞質を介した積極的な物質輸送も存在する。上衣細胞が発現するグルコース輸送GLUT1/2Na+/K+/Cl-共輸送体モノカルボン酸輸送体MCT1などは、これらの物質輸送の際に水分子を浸透圧に逆らって輸送する[56]水分子輸送体であるaquaporinも上衣細胞に発現が認められる[57][58][59][60]が、実際に水分子の輸送に関与しているかは明らかにされていない。上衣細胞の膜上に発現する輸送体を介した積極的な物質輸送が水及びイオン濃度の調節を担い、脳内浸透圧の恒常性に寄与していると考えられる。

 主に第3脳室に存在する伸長上衣細胞の正確な機能は不明であるが、脳脊髄液から脳実質内への物質輸送を行っている可能性が考えられている。実際に、卵巣ホルモン依存的に伸長上衣細胞がIGF1を脳脊髄液から取り込み、放射状の突起先端へ輸送したり、逆に下垂体門脈に伸ばした突起終末から物質を分泌したりすることが報告されている[61][62]

防御システム

 上衣細胞は、ウイルス細菌感染に対する免疫反応に重要なサイトカイン及びその受容体を発現すること、感染後にICAM1VCAM1といった免疫系との相互作用に重要な細胞接着分子を発現上昇させることなどから、脳を防御する免疫バリアーの役割を有すると考えられる[63][64][65][66]。それに加え、上衣細胞には飲小胞や薬剤受容体、分解酵素、金属結合タンパク質などが観察されることから、脳脊髄液中を循環している様々な毒性物質から脳実質を防御する役割を有していると考えられている。実際に、モノアミン代謝酵素であるMonoamine oxydaseは上衣細胞に発現しており、アミンバリアーの役割を果たしている可能性がある[67][68]

栄養因子、増殖因子、代謝因子の制御

 上衣細胞は様々な増殖因子を発現している。VEGF及びその受容体VEGFRは上衣細胞に発現しており、VEGFシグナルを阻害すると上衣細胞の絨毛が消失したり、脳室周囲の血管透過性が変化したりする。このことから、上衣細胞においてVEGFは自己分泌的に機能するだけでなく、近傍の細胞や血管にも影響を与えることが考えられる[69][70]。上衣細胞はVEGFに加えて血管維持や再編成に関与するangiopoietin-1を発現しており、脳室周囲血管の制御が示唆されている。FGFやHGFGDNFCTGFは上衣細胞及び脈絡叢で発現しており、周囲の細胞に対して増殖因子を介したサポートを行っている可能性があるが、その正確な機能はまだ分かっていない。

 上衣細胞は増殖因子やケモカインホルモン神経ペプチドといった生理活性物質の代謝及び分解酵素も発現していることから、放出のみならず量の調節も行っていると考えられる[71][72]。上衣細胞が制御する栄養因子、増殖因子等の中には、脳室下帯におけるニューロン新生を制御するものも報告されている(3.5 成体脳におけるニューロン新生の制御参照)。

 栄養及び増殖因子に加えて、上衣細胞は代謝因子の調節も担っている。上衣細胞にはグルコース輸送体GLUT1-4が発現しており、脳脊髄液中のグルコースを取り込むことができると考えられている[73][74][75]インスリンやIGFに上衣細胞のグリコーゲン貯蔵を誘導する能力があること[76]、脳脊髄液中にはIGF1/2が存在していることから、上衣細胞は脳脊髄液の変化を感知してエネルギー貯蔵を調節する役割を果たしていると考えられる[77]。さらに、上衣細胞によるグリコーゲン貯蔵はセロトニンノルアドレナリンといった神経伝達物質によって調節されていることが示されており[76][78]、上衣細胞が神経活動の変化に応じて周囲の細胞にエネルギーを供給している可能性がある。

成体脳におけるニューロン新生の制御

 胎生期を通して、神経上皮細胞や放射状グリアといった神経幹細胞は常に脳室周囲に存在し、脳室面から一次繊毛を伸長して脳脊髄液からの機械的・化学的情報を受け取ることで、脳発生を制御していると推測されている[79][80][81]。実際にIGF2は胎生後期に脳脊髄液中に分泌されており、神経幹細胞の増殖に寄与することが示されている[43]。一方、成体脳においても、海馬歯状回及び側脳室の脳室下帯では神経幹細胞が存在し続け、継続的にニューロン新生が生じている。成体脳でニューロン新生が発見されて以来、脳室周囲に存在するどの細胞が分裂能を持った神経幹細胞であるかが議論になってきたが、1999年、電子顕微鏡及び増殖阻害剤を用いた実験により、側脳室に面した上衣細胞ではなく、脳室下帯のアストロサイトが成体神経幹細胞であることが証明された[82][83](図1D)。側脳室脳室壁の上衣細胞(E1及びE2細胞)は脳室下帯に隣接しており、ニューロン新生との関連が数多く報告されている。

 上衣細胞が分泌する栄養および増殖因子は、隣接する脳室下帯のニューロン新生に影響することが考えられる。例えばFGF2は、神経幹細胞の増殖に重要であることが知られている因子の1つである。リンパ管新生に重要であるVEGF-C及びその受容体であるVEGFR-3は上衣細胞と神経幹細胞に発現しており、その阻害はニューロン新生を減少させることから、上衣細胞からのVEGF-C分泌がニューロン新生に寄与することが報告されている[84]。また、BMPアンタゴニストであるnogginBMP4と結合して下流シグナルを抑制する細胞膜受容体LRP2は上衣細胞で発現しており、BMPが誘導するグリア新生を抑制したり、BMP4の濃度を調節したりすることでニューロン新生を促進していると考えられている[85][86][87]。さらに、上衣細胞及び血管内皮細胞が分泌するPEDFは、神経幹細胞のNotchシグナルを調節することで増殖に影響を与えることが報告されている[88][89]。このように、生理的な条件下では、上衣細胞は様々な因子を分泌することで脳室下帯のニューロン新生を調節する役割を果たしている。一方で、脳傷害時には脳室の上衣細胞が神経前駆細胞としてはたらき、新生ニューロンを産生することが報告されている[90]が、その制御メカニズムや再生への寄与など、不明な点は多い。

 側脳室脳室壁の上衣細胞だけではなく、第3脳室に存在する伸長上衣細胞もニューロン新生との関連が報告されている。β2型伸長上衣細胞は高脂質の食事摂取に応じて視床下部のニューロンを産生し、エネルギー代謝に関与することが示されている[91]

 脳室の上衣細胞が生後に分裂しない[10]のとは対照的に、脊髄中心管の上衣細胞は生理的条件下でも[3H]-thymidinebromodeoxyuridineを取り込むことから、増殖し、自己複製している[32][92]。また、脊髄損傷時には、中心管の上衣細胞の増殖が亢進し、アストロサイト及びオリゴデンドロサイトを産生するが、ニューロンは産生しないという報告がある[31][32]

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