「産褥期精神障害」の版間の差分

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 妊娠女性での低[[wikipedia:ja:甲状腺ホルモン|甲状腺ホルモン]]活性が、産褥期うつ病と関連があることが報告されている<ref><pubmed>17346901</pubmed></ref>。また、海産物を摂取する人の中で、母乳中の[[wikipedia:ja:ドコサヘキサエン酸|ドコサヘキサエン酸]](DHA(22:6n-3) )レベルが高い母親では産褥期うつ病率が低く、抑うつ群では22:6n-3/22:5n-6 が低いことが示されている。
 妊娠女性での低[[wikipedia:ja:甲状腺ホルモン|甲状腺ホルモン]]活性が、産褥期うつ病と関連があることが報告されている<ref><pubmed>17346901</pubmed></ref>。また、海産物を摂取する人の中で、母乳中の[[wikipedia:ja:ドコサヘキサエン酸|ドコサヘキサエン酸]](DHA(22:6n-3) )レベルが高い母親では産褥期うつ病率が低く、抑うつ群では22:6n-3/22:5n-6 が低いことが示されている。
 
 
 さらに、出産後すぐに採取された[[wikipedia:ja:白血球|白血球]]の遺伝子発現解析から、産褥期うつ病を発症した女性群では、健常女性群と比較して全体的に遺伝子の転写が低下しており、なかでも転写活性化、[[wikipedia:ja:細胞周期|細胞周期]]や[[細胞増殖]]、[[wikipedia:ja:ヌクレオチド|ヌクレオチド]]結合、DNA複製や修復の過程に関わる遺伝子の転写が低下していることが示されている。この結果から、出産後すぐに採取された血球細胞における遺伝子発現パターンの変化が、産褥期うつ病の予後予測を行う上で有用な情報となることが示唆されている<ref><pubmed>19581911</pubmed></ref>。
 さらに、出産後すぐに採取された[[wikipedia:ja:白血球|白血球]]の遺伝子発現解析から、産褥期うつ病を発症した女性群では、健常女性群と比較して全体的に遺伝子の転写が低下しており、なかでも転写活性化、[[wikipedia:ja:細胞周期|細胞周期]]や[[細胞増殖]]、[[wikipedia:ja:ヌクレオチド|ヌクレオチド]]結合、[[wikipedia:ja:DNA複製|DNA複製]]や[[wikipedia:ja:DNA修復|修復]]の過程に関わる遺伝子の転写が低下していることが示されている。この結果から、出産後すぐに採取された血球細胞における遺伝子発現パターンの変化が、産褥期うつ病の予後予測を行う上で有用な情報となることが示唆されている<ref><pubmed>19581911</pubmed></ref>。


== 治療 ==
== 治療 ==

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