「脳屈」の版間の差分
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2014年11月4日 (火) 13:40時点における最新版
仲村 春和
東北大学
DOI:10.14931/bsd.4667 原稿受付日:2014年1月9日 原稿完成日:2014年1月18日
担当編集委員:大隅 典子(東北大学 大学院医学系研究科 附属創生応用医学研究センター 脳神経科学コアセンター 発生発達神経科学分野)
脳神経管は3つの部位で、急角度で折れ曲がる(図)。最初に中脳中央で折れ曲がり、中脳屈(mesencephalic flexure)あるいは頭屈(cephalic flexure)と呼ばれる。その次にできるのが頚屈(cervical flexure項屈)で、髄脳と脊髄の境界あたりにできる。この両者は背側に凸の折れ曲がりである。
最後の屈曲は橋屈(pontine flexure)で、これは後脳と髄脳の境界部で腹側に凸の折れ曲がりである。橋屈により小脳は髄脳の上に折りたたまれるようになる。橋屈部は菱脳で横径の一番拡がったところであるが、これは屈曲により神経管の横径が拡がったと考えられ、背側から見ると菱形を呈するようになるので、菱脳と呼ばれる。
関連項目
参考文献
- 甘利 俊一 (監修), 岡本 仁 (編集)
脳の発生と発達 (シリーズ脳科学 4)
東京大学出版会, 2008 - 宮田 卓樹 (編集), 山本 亘彦 (編集)
脳の発生学: ニューロンの誕生・分化・回路形成 (DOJIN BIOSCIENCE SERIES)
化学同人, 2013 - 大隅 典子
脳の発生・発達―神経発生学入門 (脳科学ライブラリー)
朝倉書店, 2010