「カプグラ症候群」の版間の差分

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===フレゴリ症候群===
===フレゴリ症候群===
 周囲にいる見知らぬ人々を、迫害者が変装した姿であると確信する病態であり、フレゴリの錯覚(illusion de Frégoli)、フレゴリ症状(Flegoli symptom)とも呼ばれる<ref name=ref6><pubmed>3830335</pubmed></ref>。Courbon とFail<ref name=ref6 />が最初に報告した例は、[[統合失調症]]の27歳女性であり、いつも劇場で目にしていた2 人の女優が、身近な人々の姿に変装して自分に言い寄り、性愛的な迫害を加えると訴えた。なお、フレゴリとは舞台での素早い変装で有名なイタリアの役者[[w:Leopoldo Fregoli|Leopoldo Fregoli]] (1867 – 1936) にちなんだものである。
 妄想の焦点となる特定の者が、無害な外観を呈した周囲の人物に変装し、迫害を加えてくると確信している病態である。フレゴリの錯覚(illusion de Frégoli)、フレゴリ症状(Flegoli symptom)とも呼ばれ<ref name=ref6><pubmed>3830335</pubmed></ref>、Courbon とFail<ref name=ref6 />が最初に報告した例は、[[統合失調症]]の27歳女性であった。彼女は、いつも劇場で目にしていた2 人の女優が、身近な人々の姿に変装して自分に言い寄り、性愛的な迫害を加えると訴えた。なお、フレゴリとは舞台での素早い変装で有名なイタリアの役者[[w:Leopoldo Fregoli|Leopoldo Fregoli]] (1867 – 1936) にちなんだものである。


 無害な外見をとった様々の人物に変装した偽物の正体が主題とされ、仮面の背後に隠れている迫害者が、患者にとって愛着の対象であることがある。Vié(1930)<ref name=ref44><pubmed>8149127</pubmed></ref>は、患者が不在の類似性を見いだす(未知の人を既知と誤認)ことから、「陽性ソジー」(sosies positifs)と呼んだ。Christodoulouはこれをを同定過多(hyper-identification)と言う視点でとらえた<ref name=ref9 /> <ref name=ref10 /> <ref name=ref11 /> <ref name=ref12 />。
 無害な外見をとった様々の人物に変装した偽物の正体が主題とされ、仮面の背後に隠れている迫害者が、患者にとって愛着の対象であることがある。Vié(1930)<ref name=ref44><pubmed>8149127</pubmed></ref>は、患者が不在の類似性を見いだす(未知の人を既知と誤認)ことから、「陽性ソジー」(sosies positifs)と呼んだ。Christodoulouはこれをを同定過多(hyper-identification)と言う視点でとらえた<ref name=ref9 /> <ref name=ref10 /> <ref name=ref11 /> <ref name=ref12 />。
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