「カテニン」の版間の差分

編集の要約なし
217行目: 217行目:


====α–カテニン====
====α–カテニン====
第5染色体の欠損をもつ骨髄白血病患者からの細胞HL–60の解析から、αE–カテニン遺伝子座の[[メチル化]]と[[ヒストン脱アセチル化]]により、その発現が抑制されないままになることがみられている。このαE–カテニンの発現が維持されたままの細胞では、細胞増殖の低下やアポトーシスによる細胞死が見られている。また、[[wikipedia:ja:アフリカ系アメリカ人|アフリカ系アメリカ人]]の[[wikipedia:ja:乳がん|乳がん]]患者においてもαE–カテニン遺伝子の中に変異が見つかっている。 
 第5染色体の欠損をもつ骨髄白血病患者からの細胞HL–60の解析から、αE–カテニン遺伝子座の[[メチル化]]と[[ヒストン脱アセチル化]]により、その発現が抑制されないままになることがみられている。このαE–カテニンの発現が維持されたままの細胞では、細胞増殖の低下やアポトーシスによる細胞死が見られている。また、[[wikipedia:ja:アフリカ系アメリカ人|アフリカ系アメリカ人]]の[[wikipedia:ja:乳がん|乳がん]]患者においてもαE–カテニン遺伝子の中に変異が見つかっている。 


====β–カテニン====
====β–カテニン====
[[wikipedia:ja:結腸直腸ガン|結腸直腸ガン]]や[[wikipedia:ja:悪性黒色腫|悪性黒色腫]]などの患者の組織ではβ–カテニンの遺伝子座にいくつかの異なる変異が見つかっている。これらの変異は、[[APC]]やGSK3βによるβ–カテニンのリン酸化を介したβ–カテニン/LEFによる遺伝子発現の制御不全を引き起こし、細胞の異常な増殖、つまりはがん化へと繋がっているのではないかと推察されている。
 [[wikipedia:ja:結腸直腸ガン|結腸直腸ガン]]や[[wikipedia:ja:悪性黒色腫|悪性黒色腫]]などの患者の組織ではβ–カテニンの遺伝子座にいくつかの異なる変異が見つかっている。これらの変異は、[[APC]]やGSK3βによるβ–カテニンのリン酸化を介したβ–カテニン/LEFによる遺伝子発現の制御不全を引き起こし、細胞の異常な増殖、つまりはがん化へと繋がっているのではないかと推察されている。


==== p120–カテニン====
==== p120–カテニン====