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細 (→グラスゴー・コーマ・スケール) |
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わが国では、本邦のジャパン・コーマ・スケール、英国のグラスゴー・コーマ・スケールがよく用いられている。 | わが国では、本邦のジャパン・コーマ・スケール、英国のグラスゴー・コーマ・スケールがよく用いられている。 | ||
=== グラスゴー・コーマ・スケール === | === グラスゴー・コーマ・スケール === | ||
上述の意識の3要素に対応して三軸方式でそのレベルに応じて点数(スコア)をつける方法が国際的に広く用いられているグラスゴー・コーマ・スケール(Glasgow coma scale; GCS)(表1)である(Teasdale and Jennett, 1976)。この評価法は3つの要素の和で総合的に意識レベルを表現することが可能であり、4+5+6=15点が意識清明、1+1+1=3点が最も悪い意識レベル(深昏睡)として13段階で評価できる。しかしながら、この評価法は3つの要素を独立して評価するために各要素の組み合わせは4×5×6=120通りとなり、同じ合計点数でも、患者の意識レベルが異なる可能性もある。 | 上述の意識の3要素に対応して三軸方式でそのレベルに応じて点数(スコア)をつける方法が国際的に広く用いられているグラスゴー・コーマ・スケール(Glasgow coma scale; GCS)(表1)である(Teasdale and Jennett, 1976)。この評価法は3つの要素の和で総合的に意識レベルを表現することが可能であり、4+5+6=15点が意識清明、1+1+1=3点が最も悪い意識レベル(深昏睡)として13段階で評価できる。しかしながら、この評価法は3つの要素を独立して評価するために各要素の組み合わせは4×5×6=120通りとなり、同じ合計点数でも、患者の意識レベルが異なる可能性もある。 | ||
意識の3要素は先述のとおり便宜的なものであり、それぞれの要素は本来的に同格ではない。意識障害の要素としては覚醒の度合いが最も重要であり、覚醒なしに意識内容はあり得ないし、命令に従うことも不可能である。GCSでは3要素にそれぞれ覚醒状態から覚醒不能の重症レベルまでが含まれ、命令に従う(M-6)場合は覚醒しており、他の二項目のスコアは不要とも考えられる。GCSの運動項目だけで、意識障害レベルを表現することもできる、などの批判もある。 | 意識の3要素は先述のとおり便宜的なものであり、それぞれの要素は本来的に同格ではない。意識障害の要素としては覚醒の度合いが最も重要であり、覚醒なしに意識内容はあり得ないし、命令に従うことも不可能である。GCSでは3要素にそれぞれ覚醒状態から覚醒不能の重症レベルまでが含まれ、命令に従う(M-6)場合は覚醒しており、他の二項目のスコアは不要とも考えられる。GCSの運動項目だけで、意識障害レベルを表現することもできる、などの批判もある。 | ||
{| width="200" cellspacing="1" cellpadding="1" | <br> | ||
| 大分類 | |||
| 小分類 | {| width="200" cellspacing="1" cellpadding="1" border="1" | ||
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| 大分類 | |||
| 小分類 | |||
| colspan="2" | スコア | | colspan="2" | スコア | ||
| - | |- | ||
| A.開眼 (E)<br>(eye opening) | | A.開眼 (E)<br>(eye opening) | ||
| 自発的に (spontaneous)<br>言葉により (to speech)<br>痛み刺激により (to pain)<br>開眼しない (nil) | | 自発的に (spontaneous)<br>言葉により (to speech)<br>痛み刺激により (to pain)<br>開眼しない (nil) | ||
| E | | E | ||
| 4<br>3<br>2<br>1 | | 4<br>3<br>2<br>1 | ||
| - | |- | ||
| B.言葉による応答 (V)<br>(verbal response) | | B.言葉による応答 (V)<br>(verbal response) | ||
| V | | 見当識あり (orientated)<br>錯乱状態 (confused conversation)<br>不適当な言葉 (inappropriate words)<br>理解できない声 (incomprehensible sounds)<br>発声がみられない (nil) | ||
| V | |||
| 5<br>4<br>3<br>2<br>1 | | 5<br>4<br>3<br>2<br>1 | ||
| - | |- | ||
| C.運動による最良の応答 (M)<br>(best motor response) | | C.運動による最良の応答 (M)<br>(best motor response) | ||
| 命令に従う (obeys)<br>痛み刺激部位に手足をもってくる (localises)<br>四肢を屈曲する (flexes)<br> 逃避 (withdraws)<br> | | 命令に従う (obeys)<br>痛み刺激部位に手足をもってくる (localises)<br>四肢を屈曲する (flexes)<br> 逃避 (withdraws)<br> | ||
異常屈曲 (abnormal flexion)<br>四肢伸展 (extends)<br>全く動かさない (nil) | 異常屈曲 (abnormal flexion)<br>四肢伸展 (extends)<br>全く動かさない (nil) | ||
| M | |||
| 6<br>5<br> <br>4<br>3<br>2<br>1<br> | | M | ||
| 6<br>5<br> <br>4<br>3<br>2<br>1<br> | |||
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