「Förster共鳴エネルギー移動」の版間の差分

ナビゲーションに移動 検索に移動
(WikiSysop (トーク) による版 23550 を取り消し)
22行目: 22行目:
==Förster共鳴エネルギー移動とは==
==Förster共鳴エネルギー移動とは==
 2つの蛍光分子がごく近接して存在する場合、一つの蛍光分子からもう一つの蛍光分子へ、エネルギーが移行する事が知られている。この現象は、1946年[[wikipedia:Theodor Förster|Theodor Förster]]によって報告されたことから、Förster共鳴エネルギー移動(FRET)という<ref>'''Förster, T.'''<br>Energiewanderung und Fluorescenz<br>''Naturwissenscaft''. 1946, 33:166–175</ref><ref><pubmed>22352636</pubmed></ref>。かつてはFRETは、fluorescence resonance energy transferの略称として用いたが、実際には蛍光を伴わないエネルギー移動であることから、現在ではFörster resonance energy transferと呼ぶ事がIUPACにより推奨されている。
 2つの蛍光分子がごく近接して存在する場合、一つの蛍光分子からもう一つの蛍光分子へ、エネルギーが移行する事が知られている。この現象は、1946年[[wikipedia:Theodor Förster|Theodor Förster]]によって報告されたことから、Förster共鳴エネルギー移動(FRET)という<ref>'''Förster, T.'''<br>Energiewanderung und Fluorescenz<br>''Naturwissenscaft''. 1946, 33:166–175</ref><ref><pubmed>22352636</pubmed></ref>。かつてはFRETは、fluorescence resonance energy transferの略称として用いたが、実際には蛍光を伴わないエネルギー移動であることから、現在ではFörster resonance energy transferと呼ぶ事がIUPACにより推奨されている。
 かつてはFRETを用いて生細胞イメージングするのは、非常に煩雑であった。プローブとなるタンパク質を精製、化学的に色素でラベルし、細胞に導入するという操作が必要であり、生物学分野での応用はきわめて限定されたものであった。しかし、GFPとその変異体、類縁タンパク質の発見により今日においては様々な分野において、多くの蛍光タンパク質を基にした完全に遺伝子によってコードされるFRETプローブが使用されている。


==FRETの効率を決定する因子==
==FRETの効率を決定する因子==

案内メニュー