「言語中枢」の版間の差分

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== 言語機能の左右差  ==
== 言語機能の左右差  ==


 前述のポール・ブローカなどによる脳損傷と言語障害に関する研究以来、言語機能の左半球優位性が提唱されてきた。言語機能の優位半球を調べる代表的な[[テスト]]として、[[wj:頸動脈|頸動脈]]に[[wj:アモバルビタール|アモバルビタール]]を注射し、一方の大脳半球を麻酔する和田試験がある。和田試験や分離脳患者に関する研究、そして失語症研究や脳機能イメージングなどの結果から、右利きの人では主要な言語機能の多くが[[大脳皮質]]の左半球で処理されることが分かっている。右半球 (劣位半球) については、ブローカ野の相同部位を含む右半球の領域が損傷を受けると、韻律 (prosody) が障害され発話が平板になることが1970年代から示されている<ref><pubmed> 435134 </pubmed></ref>。この他にも、談話 (discourse) の処理、ユーモアや皮肉、比喩の理解などに関しては右半球の複数の領域が関わる可能性がある<ref><pubmed> 15743870 </pubmed></ref>。  
 前述のポール・ブローカなどによる脳損傷と言語障害に関する研究以来、言語機能の左半球優位性が提唱されてきた。言語機能の優位半球を調べる代表的な[[テスト]]として、[[wj:頸動脈|頸動脈]]に[[wj:アモバルビタール|アモバルビタール]]を注射し、一方の大脳半球を麻酔する和田試験がある。和田試験や分離脳患者に関する研究、そして失語症研究や脳機能イメージングなどの結果から、右利きの人では主要な言語機能の多くが[[大脳皮質]]の左半球で処理されることが分かっている。右半球 (劣位半球) については、ブローカ野の相同部位を含む右半球の領域が損傷を受けると、韻律 (prosody) が障害され発話が平板になることが1970年代から示されている<ref><pubmed> 435134 </pubmed></ref>。この他にも、談話 (discourse) の処理、ユーモアや皮肉、[[比喩]]の理解などに関しては右半球の複数の領域が関わる可能性がある<ref><pubmed> 15743870 </pubmed></ref>。


==関連項目==
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